霜後桃源記  

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気候変動も新型コロナも根っこは同じ ~ 「コロナ前」の世界は戻らない

2020-08-03 20:12:09 | 社会

選挙に滅法強く、政治家としては珍しいピュアな山本一太現群馬県知事が発信しているブログ「気分はいつも直滑降」を
毎朝欠かさずチェツクして10年以上も経過している。

今朝は、小泉進次郎環境大臣との対談模様について書いていた。
ややショッキングで興味深い内容だったので、関係する部分をそのまま転載する。


 
先週の金曜日、「直滑降ストリーム」で小泉進次郎環境大臣と対談した。こんな言い方をすると政界のスーパースター
に失礼だが、改めて「政治家としての感覚(感性)が似ている」と感じた。

小泉大臣に、こんな趣旨の質問をぶつけてみた。

「大臣、私は環境問題の専門家でも学者でもありませんが、次のような説に賛同しています。すなわち、気象災害の
激甚化も、今のパンデミック(感染症の世界的流行)も、人間が地球環境に過度の負担をかけて来たことのツケなの
ではないか、と。」

「地球温暖化の問題はもちろんのこと、人間がどんどん開発を進めた(=自然環境破壊が進行した)ために、不幸にも
野生動物との距離が縮まった。それが原因で、人類は新型ウイルスの脅威に見舞われているのだ、と。この点、大臣は、
どんなふうに見ておられますか?」

小泉環境相は、間髪を入れずに、こんな意味のことを言った。とても説得力があった。

「知事も指摘されていたように、私は、気候変動も新型コロナも根っこは同じだと考えています。生物多様性の問題にも
関わって来ることですが、人間が自然環境を侵食したために、野生動物との距離が縮まった。それが家畜に伝染し、
人間に伝染した。そんな流れだと捉えています。」

「残念ながら、今回の新型コロナが収束したとしても、さらなる未知のウイルスや新しい感染症のリスクは恐らく消えない
と思います。だからこそ、人間の活動と自然のバランスを上手く保っていく必要がある。」

「ある人が、これをソーシャル・ディスタンス(社会活動の中での人と人との距離)ならぬ『ナチュラル・ディタンス』(自然と
の距離)と表現しています。気候変動、生物多様性、パンデミックの問題が同根だという認識で、この問題に対応していく
というのが、今の国際社会の大きな流れになっているんです。」

小泉大臣の話を聞きながら、全く同じ認識だと思った。仮に、(近い将来)新型コロナ感染症のワクチンが出来たとしよう。
今の感染症に有効な治療手段も確立したとする。が、それでも「コロナ前」の世界は戻って来ない。自然災害の頻発も、
ウイルスの脅威も消滅することはない。

「今回のコロナ問題さえ収まれば、元のような生活に戻れる。これまでと同様の社会・経済活動が出来る。それまでの
辛抱だ」みたいな考え方は幻想だ。少なくとも自分は、そう思っている。

世界はもう「違う次元」に足を踏み入れてしまった。簡単に言うと、今、我々が「非常事態」と呼んでいるものが、常態化
するのだ。
日本も群馬県も「ニューノーマル社会」を前向きに受け入れ、その中で生き残る道を模索するしかない。皆がその認識を
共有することが重要だ。
コメント
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