簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
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タブレットの受け渡し (JR乗り潰しの旅)

2012-01-20 | Weblog
 この路線は全線が単線で、途中の横田と久留理が交換可能な駅と成っている。
単線区間では、列車同士の衝突を防ぐために、閉塞区間を決め、その区間内には
同時に2つ以上の列車が入らない様、安全の確保がされている。
 その時にその閉塞区間の運行を許された列車が持つのが「タブレット」である。

 久留理では、列車が行き違い停車し、駅員の手によって上りと下り列車の間で、
昔ながらの珍しい「タブレットの受け渡し」が行われる。





 久留理を過ぎ、すっかりと暗くなってしまい、車窓からは殆ど灯りらしいものも
見えなくなった。線路際に山塊が近づいているようだが良くは解らない。
 木更津から32.2キロ、1時間余り擁して到着した久留理線の終点上総亀山は、
標高がおよそ100メートル、房総半島のほぼ中央に位置する。

 連絡をしておいた宿の迎えの車が一台だけ、駅前の道路脇に停まっていた。
亀山ダム湖畔に有る今晩の宿までは、車で5分ほどである。

 到着したその日は暗くて、終着駅の雰囲気も良く解らなかったが、翌日目にした
駅の周辺はいかにもローカル線の終着駅らしい。
短いホームが切れると、その線路の先には束ねた枕木が置かれ、その先に錆びた
車止めが有る。駅前には店らしいものは無く、道路脇にひっそりと小さな木造の駅舎
が建っていて、山峡の鄙びた風情はなかなかのものであった。(続)





(この旅行記は、「東日本大震災」発生直前に巡ったものです。)


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