簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

死霊の集う山・弥谷寺(四国遍路の旅)

2014-06-20 | Weblog
 昼食にうどんが良いという相棒を県道脇のうどん屋に残し、車道とは別の歩き遍
路用の登山道を一人で登る。木立が深く生い茂った小道は、湿っぽくてほの暗く、
何とも言えない不気味な雰囲気すら感じられる。



 こんなところ早く抜け出たいと急いで登った先に、道の駅「ふれあいぱーく・みの」
が有り、ここで昼食のカツカレーを取りながら相棒の到着を待つ。



 店員さんから「ここからが本格的な階段登りです」と教えられ、覚悟を決めて山道
に挑む。中世山城跡と言われる「天霧城跡」の看板を横目に、石段を登ると、何とも
雰囲気のある「俳句茶屋」があり、そこを過ぎ石段を登ると落ち着いた風情の山門
が建っている。



 そこを潜り、石段をジグザグにうんざりするほど上り詰めると、そこにはさらに追い
打ちをかけるように待っていた百八段の「煩悩階段」が延びている。



 上がった先でもう一度階段を登るとようやく大師堂が現れる。
しかしここで終わりではなく、本堂は更に坂道、石段を経た200m先の山上にある。



 鐘楼、観音堂、護摩堂を過ぎると水場と、右手の岩肌にかなり風化の進んだ磨崖
仏が見え、古い墓の並んだ石段を登った先にようやく本堂が現れる。



 今上ってきた階段を降り、大師堂に向かう。
札所には珍しい畳敷きの堂内には、納経所もあり、靴を脱いで上がることに成る。
上がると、須弥壇の後ろが洞窟に成っている。大師が修行された場所らしい。

 弥谷寺は標高382mの弥谷山の中腹というから、山としては左程高いわけでは無い。
然し登り口から本堂までの階段は640余段と言い88ケ寺の中では第一の数である。
「死霊の集う山」、と言われるお山が醸し出す雰囲気は幽暗で、神秘で、独特な気が
漂っている。(続)




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コメント
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