簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

「俳句茶屋」(四国遍路の旅)

2014-06-23 | Weblog
 お寺のもつ雰囲気とは裏腹に、弥谷寺本堂からの眺めは素晴らしい。
薄いフィルターを通したような春の霞がかかってはいるが、暖かな陽光を一杯に
受け、新緑の芽吹いた山並みを高松自動車道が走り抜け、三豊市の町並みが見
事なまでに見下ろせる。
吹き上げる風もヒンヤリと心地よく、石段上りの疲れを癒してくれる。



 下り道で、行きがけに気になっていた、雰囲気のある茶店「俳句茶屋」に立ち寄っ
てみる。ここは明治30年から続く茶店で、今の店主が三代目となり既に40年以上に
なるとか。店内には遍路の納め札や、俳句を書いた短冊が、所狭しと張られている。





 室内ではストーブが焚かれていた。
「この時期でもここは寒いんよ」と女将は言うが、石段に苦しめられた体は火照り、少
し汗ばんでいるので表の椅子に座り、ところてんを頂いてしばし休憩をする。
うどん、あめゆ、ところてん、くさだんご、大師のだんごなどで参拝者をもてなしてい
るが、ここでは歩き遍路に限り宿泊も可能らしい。



「お接待です」と、支払った代金から10円を割り引き、飴玉を二粒添えてくれた。
「霊場開創1200年」に因み、1200人にこのようなお接待を続けると言う事だ。



 石段を下り、境内からそのまま地続きの山道に分け入る。
次の72番札所・曼荼羅寺まではおよそ4キロの道程である。
暫く登り、その先で竹林の中を緩やかに下っていく道は、日陰道で涼しく、足元も
柔らかくて歩きやすい。(続)





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