
駅の構内や駅前の一等地に立地するコンビニは、鉄道の利用者にとっては便利な
ものには違いない。
乗車する前の慌ただしい中でも、僅かな時間を利用して、お馴染みの好みの商品が
気軽に手に入るとなると予め購入して車内に持込む人が多くなると言うのも肯ける。

そんな変化を敏感に受け、新幹線からは開業当初からの風物詩・食堂車が何時し
か消え、デッキに置かれていた清涼飲料水の自動販売機さえも撤去した車両も出て
くる始末だ。
また車内を回り、弁当やビール・飲み物、つまみなどを売り歩く、車内のワゴンサー
ビスにとってもコンビニは、強烈なライバル、苦境に追い込まれる脅威の存在の出現
とも言える状況で、とても指をくわえてやり過ごすことは出来ない事態にもなっている。

当然色々な対応策は考えられているようだ。
車内に関連会社のカタログを置き、退屈な車内で目を通してもらい、あわよくば通信
販売で・・との目論みや、ワゴンサービスの販売品目を見直し、ライバルに打ち勝つ
ためには同じ品での勝負よりも、如何に独自色を出すかに注力する動きなどが出て
きたようだ。

元々沿線各地のお弁当や、おみやげ品は売られていたが、それらに加え、車内だ
けの限定販売と銘打った品々や、沿線の名産品や特産品とのコラボレーションで開
発した商品などを投入し、家庭へのおみやげ品としての販売に力を入れている。

潔く撤退するサービスも有れば、こうして新たな企画を模索する動きも有るようで、
生き残りをかけた戦いは今まさに正念場を迎えているようだ。(続)

(写真:留萌本線・増毛駅 本文とは無関係)

