簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

説得力

2022-12-14 | Weblog
 JRは経営の足を引っ張る「赤字ローカル線」は早く切り離し、バス
路線等に転換したい。一方自治体は鉄道がないと、お年寄りの買い物や
病院通い、学生の通学の足がなくなると危惧をし、交通弱者を持ち出し、
廃線を前提とした交渉に警戒感を隠さない。
 又住民も普段は大して使わないくせに無くなると、何とはないが不便
になり、何よりも町が廃れてしまうのではないかと反対する。





 地方鉄道の存続については、国主導で協議会を設け、事業者や自治体
と対応を協議する事になっているが、中々に難しい議論が繰り広げられ
ることになる。

 有る地方で、鉄道の廃線反対の申し入れで来訪した自治体の幹部に、
ここまでの交通手段を問うと「車で来た」と答えたという。
新聞記事で読んだから確かで有ろうが、笑うに笑えない話しだ。





 多くの役場には、公用車なる車が沢山用意されている。
公務の迅速な対応には必要で有ろう事を否定するつもりはない。
この幹部も忙しい公務を割いて手早く済まそうと車で来たのであろうが、
せめて存続の交渉の場に赴く時位は、切符を買って公共交通を使って、
「無いと便利が悪い」アピールが出来なかったものかと思ってしまう。





 「赤字ローカル線」を抱える沿線自治体職員の通勤手段はどうなって
いるのか、調べてはいないので、迂闊な事は言えないが、車通勤も多い
のでは無いか。多少不便になろうとも先ずは率先して車を置いて、公共
交通を使わないことには交渉の場に着いたとて説得力など何も無い。

 一方の住民も無くなるかもと聞かされて大騒ぎするのでは無く、存続
を望むのなら役所任せで傍観せず、折に触れ利用する努力も必要だ。(続)
(写真:JR大湊線 本文とは無関係)

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