簾 満月「バスの助手席」

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JR各社の言い分

2022-12-09 | Weblog


JR東日本が公表した利用者が少ないローカル線の区間別収支によると、
1日1㎞当りの平均利用者(輸送密度)が2000人未満は35路線66区間で、
2019年度は全て赤字だった。
中でも低いのは、只見線(会津若松―小出 135.2㎞)の会津若松と小出
の間が271人である。
北上線(北上―横手 61.1㎞)も、北上と横手の間は306人等である。



 これらの路線の営業キロ数は、JR東日本の在来線の3分の1にあたる。
合計の赤字額は年693億円で、100円の収入を得るのに15,000円以上の費用
がかかる区間もあるというから驚きだ。



 釧網線(東釧路―網走 166.2㎞)の東釧路と網走の間が372人と低い。
名松線(松坂―伊勢奥津 43.5㎞)の松坂と伊勢奥津の間は287人。
予土線(北宇和島―若井 76.3㎞)の北宇和島と若井の間で301人。
肥薩線(八代―隼人 124.2㎞)の人吉と吉松の間が106人で、この他に
も少ない線区はまだまだ沢山有る。



 JR西日本の発表(2019~21年度)によると、平均利用者が2000人
未満は17路線の30区間で、営業損益は全区間で赤字であった。
 最悪は芸備線(広島―備中神代 159.1㎞)の東城と備後落合の間で、
輸送密度はたったの11人である。更に、備後落合と備後庄原の間は62人、
東城と備中神代の間が81人で百人さえも切っている。
 木次線(宍道―備後落合 81.9㎞)の出雲横田と備後落合の間も37人
と低い。


 
 密度が低い路線は在来線の総営業キロ数4,090㎞の3分の1にあたる。
一方でドル箱である東海道線の大阪―神戸間は38.5万人で、何と最悪の
芸備線・東城―備後落合間の約3.5万倍に達する。



 従来はこの都市部のドル箱路線や新幹線の収益で赤字ローカル線を支
えてきたが、コロナ禍で全体的に収入が落ち込み、このビジネスモデル
は成り立たなくなっていると言うのがJR各社の言い分である。(続)
(写真:JR大糸線 本文とは無関係)

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