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「赤字ローカル線」と言う言葉が、何時頃から使われ始めたのか定か
には知らないが、昭和の中頃には、既に当時の国鉄で赤字ローカル線の
対策が協議されている。
ある報告によると昭和46年度に於いて地方交通線(187線,約11,000㎞),
全線全てが赤字で1,598億円の損失を計上し、収支係数は収入100に対し
経費298らしかった。
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これらの線区に付いては48年6月迄に地元との話し合いを行い、了解
を得て、代替バス輸送について十分の措置を講じた上、24線区,162キロ
の廃止を行ってきたという。
当時は、特定地方交通線として指定された「輸送密度4000人/日未満」
の路線は、鉄道による輸送に代えてバス輸送を行うことが適当であると
されていたからだ。
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赤字のローカル線は、国鉄財政悪化の一因であるばかりか、輸送密度
からみても鉄道の特性である大量輸送機関としての機能を既に発揮し得
なく成っている。又沿線の道路整備が進み、自動車輸送が益々発達して
いる現状から、自動車輸送転換の方がより効率的との判断がなされた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/3f/07c3b95e38740b3e60204fd47ede4707.jpg)
その後国鉄が解体され、現在のJR各社体制に移行をしたが、これで
「赤字ローカル線」が全て解消したわけではない。
従来はドル箱である都市部の在来線や新幹線の利益で、ローカル線の
赤字を補ってきた。
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しかし今般のコロナ禍は、行動の自粛や在宅勤務の増加等で、都市部
の鉄道収入も大幅に減少し、この先の旅客需要もコロナ前水準には戻ら
ないとみられ、ローカル線を維持する前提が大きく崩れてしまった。
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JR各社は危機感を持ち、普段は余りしない区間別の収支等を公表し、
沿線自治体などに存廃の協議を要請し、議論を交わすよう求めている。(続)
(写真:旧JR岩泉線 本文とは無関係)
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