「ブゥ~ォ~」「ブゥ~ォ~」「ド~ン」「ド~ン」
静かな山里に重々しいホラ貝が響き、太鼓が鳴らされると三人の僧侶
の読経が始まった。毎年三月の最終日曜日、横尾山・静圓寺塔頭寺院・
地蔵院で行われる「人形供養祭」の始まりである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/14/1bae95d3b400f7a283897c30b41a7a78.jpg)
地蔵院は、江戸末期紀伊国の淡嶋神社の分身が祀られ創建し、所縁の
寺とされている。淡嶋神社では雛納め雛流し、お焚き上げの神事があり、
それに因み当院でも昭和62(1987)年より供養祭が行われるようになっ
たという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/29/837807d16dcbced8e6605247711cd5ce.jpg)
寺の本堂に設けられた緋毛氈のひな壇には、夥しい数のひな人形、武
者人形、かぶと飾り、羽子板、市松人形、西洋人形、様々なぬいぐるみ等
が所狭しと並べられている。桜の咲き始めた人形塚のある境内にも緋毛氈
が敷かれ、人形等が並び置かれている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/6d/52d25ad3a19cb6fc281982c92c6244d3.jpg)
境内中央には護摩壇が築かれ、ひな人形などが山積みにされている。
周りには「淡島丸」と書かれた小さな舟がいくつか置かれ、この中にも
多くのおひな様が乗り込んでいる。
どれも子供達の安寧を願い、成長を共に遂げた、掛け替えのない思い出
多い品々で、今その役割を負え、感謝の思いでお焚き上げの別れを待っ
ている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/a8/729f920ad7a28bfd0311d0ef09d74d02.jpg)
僧侶の読経が続く中、人形達は塩で清められ(浄塩の儀)、その後参
拝者への散華が行われる(散華の儀)。「お人形さん、ありがとう」と、
子供お礼の言葉、住職が願文を読み上げると護摩壇に火がつけられる。
白く燻った煙は見る間に赤い炎となって燃え盛り、その中に人形も次
々に投入されていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/60/de053022fff898632f03583be144ef10.jpg)
お焚き上げは3500体以上という。
供養の「添え護摩」もくべられると、お焚き上げは最高潮を迎え、護摩
壇を取り囲んだ参拝者は、燃えさかる人形たちに神妙な面持ちで手を合
わせ、別れを惜しんでいた。(完)
「人形供養祭」 詳しくはこちらもお読みください。 ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/fuki_yonde.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/e0/5746d3609e733a41fe85f11a8e9b86bc.jpg)
次週から「東海道歩き旅 近江国・後編」が始まります。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/fuki_oshirase.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/c5/608a98fcd1340cbecac4921275227ec4.jpg)
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静かな山里に重々しいホラ貝が響き、太鼓が鳴らされると三人の僧侶
の読経が始まった。毎年三月の最終日曜日、横尾山・静圓寺塔頭寺院・
地蔵院で行われる「人形供養祭」の始まりである。
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地蔵院は、江戸末期紀伊国の淡嶋神社の分身が祀られ創建し、所縁の
寺とされている。淡嶋神社では雛納め雛流し、お焚き上げの神事があり、
それに因み当院でも昭和62(1987)年より供養祭が行われるようになっ
たという。
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寺の本堂に設けられた緋毛氈のひな壇には、夥しい数のひな人形、武
者人形、かぶと飾り、羽子板、市松人形、西洋人形、様々なぬいぐるみ等
が所狭しと並べられている。桜の咲き始めた人形塚のある境内にも緋毛氈
が敷かれ、人形等が並び置かれている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/6d/52d25ad3a19cb6fc281982c92c6244d3.jpg)
境内中央には護摩壇が築かれ、ひな人形などが山積みにされている。
周りには「淡島丸」と書かれた小さな舟がいくつか置かれ、この中にも
多くのおひな様が乗り込んでいる。
どれも子供達の安寧を願い、成長を共に遂げた、掛け替えのない思い出
多い品々で、今その役割を負え、感謝の思いでお焚き上げの別れを待っ
ている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/a8/729f920ad7a28bfd0311d0ef09d74d02.jpg)
僧侶の読経が続く中、人形達は塩で清められ(浄塩の儀)、その後参
拝者への散華が行われる(散華の儀)。「お人形さん、ありがとう」と、
子供お礼の言葉、住職が願文を読み上げると護摩壇に火がつけられる。
白く燻った煙は見る間に赤い炎となって燃え盛り、その中に人形も次
々に投入されていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/60/de053022fff898632f03583be144ef10.jpg)
お焚き上げは3500体以上という。
供養の「添え護摩」もくべられると、お焚き上げは最高潮を迎え、護摩
壇を取り囲んだ参拝者は、燃えさかる人形たちに神妙な面持ちで手を合
わせ、別れを惜しんでいた。(完)
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