簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

高野街道(四国遍路の旅・高野山編)

2015-09-07 | Weblog


 当初高野山までの道程は、和歌山から紀ノ川を遡り、町石道を経て高野山に到
るルートで考えていた。しかし色々と調べを進めるうちに「高野街道」と呼ばれる古
道が何本も、高野山に向け開かれていたことが解ってきた。



 それによると、一般に「高野街道」と呼ばれる古道は、「高野参拝道」の総称で、
正しくは、京都の石清水八幡宮から生駒山の西麓を南下して河内長野に至る「東
高野街道」と、商人町として栄えた堺から大阪・狭山などを経て、道中で大阪・四天
王寺からの「下高野街道」や、大阪・杭全神社から延びる「中高野街道」を吸収し、
河内長野に到る「西高野街道」などが有ると言う。



 この西と東の街道は河内長野で合流し、その後は一本の「高野街道・京大阪道」
として「高野七口」の一つ「不動坂口」に到る参詣道であった。
この道は江戸時代に入ると圧倒的に利用者が増え、街道には旅籠や茶店も建て
られ、大そうな賑わいを見せるようになったらしい。



 因みにこの「高野七口」とは、「大門口」「竜神口」「相ノ浦口」「大滝口」「大峰口」
「黒河口」のことで、当時高野山は女人禁制で女性は山に入れなかったため、この
七口には女性たちのお籠り堂として女人堂が建てられていたと言う。



 明治5年この女人禁制は解かれることに成ったが、現在この「不動坂口」には唯
一女人堂が残されているそうだ。



 「高野街道」と呼ばれる古道が有る以上、何としてもこの街道を歩かなければ話
は始まらない。(写真:四国遍路道・松尾峠越え)(続)





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紀ノ川ルート(四国遍路の旅・高野山編)

2015-09-04 | Weblog
 高野山には、歩いて行こう。
当初、無謀とも思われた計画は、いつの間にか二人の共通の認識に変わり、四国
を満願した今ではこの先で現実に行われようとしている。



 計画はこうだ。
88番を打ち終えたら、1番に戻り、その後は徳島からフェリーターミナルを目指し、
船で和歌山にわたり、そこから高野山に登ることを考えていた。



 大窪寺から霊山寺までは41キロ余り、ここから徳島を経て港までが20キロほどだ。
徳島と和歌山の間はフェリーで130分余り、一日に9便ほどの航行がある。
上陸した和歌山港からは、和歌山市内、粉河などの集落を抜け、紀ノ川に沿って東
進、高野山のお膝元、九度山下までが45キロほどで、ここまででざっと106キロほど
の道程である。



 ここから慈尊院に向かい、高野山への登山道である町石道で山上の壇上伽藍ま
でがおよそ24キロ、7時間余りの所要と言われている。



 となると普通の足なら5泊か6泊、まあ1週間も見ておけば、高野山金剛峰寺から
奥の院の大師御廟を訪ねることが出来そうである。
 が、ぐうたらな二人の足は、一週間も歩き続けるなんてことは到底考えられず、
当然春秋の二回に分けた行程を考えることになる。



 2014年の秋、どうにか無事に大窪寺に辿り着き、その後霊山寺まで戻り一連の
四国遍路歩きを終えて、その先をどう進めるべきか調べる日々が続いていた。

 本屋さんの店先で関連する書籍をあさり、あるいは県立図書館に通い、はたま
たネットで調べを進めるうちに、そこで「高野街道」の存在を知ることに成る。
(写真:四国遍路道・七子峠越え)(続)





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降圧剤(四国遍路の旅・高野山編)

2015-09-02 | Weblog
 ふくらはぎの「こむら返り」と、山道での激しい「息切れ」、この重なる二つの症状に
思い当たるふしが無いわけではない。



 健康診断で血圧が高めであるとの指摘を受け、近所のかかりつけ医に相談すると、
「年齢的にもそろそろ、少し下げるようにコントロールした方が良い」と降圧剤の服用を
すすめられていて、それはその服用を始めた頃に合致する。



 丁度この頃からであるから、何らかの因果関係があるのでは・・・とは思うが確証も
なく、単なる思い込みなのかもしれない。
医師に相談しても「直接の関係は考えにくい・・・」と言うばかりである。



 しかし、実際にこの頃ジムで筋トレをすると、それ以前には経験したことも無いような
症状を時々体験することが有った。
めまいのように、体がふら付くような、少し体が浮いたような、そんな感覚で、そんな時
血圧を測定してみると、収縮期血圧が100を遥かに切り、拡張期血圧も50程度になり、
心拍数が大きく100を超えている。



 こんな時医師は、「激しい動きは避け、少し休み休みしたらいい。高いことのリスクの方が
心配だから」と言う。
事実、少し休めばなんてことも無く落ち着いてくるし、休み休み時間を掛けさえすれば今ま
で通りの筋トレをこなすことも出来る。



 こんな状態の不安を抱え、繰り返しながらもなんとか「菩提の道場・伊予路」と「涅槃の
道場・讃岐路」を歩き、88番札所・大窪寺で満願を迎えた。
その後一泊二日の行程で霊山寺に戻り、四国の遍路道に円環を描き結願すると、残る
は高野山への道歩きだけとなった。(写真:四国遍路道・鶴林寺みち)(続)





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