本当の事
2023-07-27 | 弓道
講習会や高校生の前で分かったような顔をして指導をするたびに、いろんな課題が押し寄せてきて、自分も前にも増して勉強しなくてはならない羽目になってきた。
実際、引いて見せてガンガン中れば、信頼性も信憑性もあるだろうが、口だけではダメだし。
自分で自分にダメ出しをしていても始まらない。
弓道教本第1巻から第4巻までを、改めて拾い読みしながら以前K先生より、鴨川会長のコピーをいただいたものを改めて懐かしく読む。
弓道教本第1巻を、改訂があるたびに購入したので3冊ある。
多くの弓道人もそのように何度か買い替えている。
そして、一番新しいものが一番誤植が多かったのは皆の知るところだ。
正誤表で写真の貼り替えまでしなくてはならない教科書はあまりない。
その中で、一番初めの教本に故鴨川会長のお言葉とサインがあって、これは宝物だと今でも思う。
金沢へいらしたときに、ミーハーのように何人かの女性たちと先生に群がって、書いていただいたのだ。
書いていただくものがなく、咄嗟に弓道教本の中の表紙に書いて頂いた。
「正射徹心」
何の言葉よりも突き刺さる。
そっちを目指しなさいよと仰っているのだ。
根底にこれがなくては何の弓道かというところだ。
本当のところ、ボロボロの始めの教本が一番大切なものだった。