婆さんがくれた夏物の着物を、講習会と月例会の矢渡の当番の時に着て、しばらく吊り下げておいたが、襟元などやはり気になったので、クリーニングに出すために持って行った。
店頭で若い女性店員が「着物ですか・・」と、言い「はい・・」見た通りで、洋服ではないねと思いつつ。ただ、夏物はたたむとうすっぺらい感じがする。
「化繊ですか?浴衣ですか?」何といっても、婆さんがこしらえた良い品である。薄い紫の一つ紋である。
「いえいえ・・絽です。」と、答えても悪びれた風もなく、「4,400円です。2か月かかります」
夏物はもう着ないので長くかかるのはいいが、化繊と浴衣にはがっかりだった。
いつも遊びに行っていた呉服屋さんは、金沢へ行ってしまったので、こんな時寂しい。「ねえねえ訊いて・・」と、言いたいところだ。家へ帰っても言う相手がいないし。日々のつまらない出来事を、聞かされていたであろう夫こそ、絽でも化繊でもどうでもいいというだろう。たぶん彼なら「浴衣の値段でしてもらえばいいやろ」と、笑って言うに違いない。
私自身、絽と紗の違いが分からなかったのだから無理もない。
着物は着てみて大切にして初めて分かるのだ。

そんな小さな事より、花が咲き、実りがあり、暑いけれど秋の気配を感じることができる良い日だった。

http://rosha.jp/faq/02_about_ro-sha/ro_sha_chigai/
超要約は
絽はフォーマルでも使える。
紗はカジュアルからセミフォーマル
一つ紋の着物は格がありますね。
ただ、格がない人間が良いものを持っていても、そのように見えないのかもしれません。
わたしは、化繊か浴衣が似合うのかなとも思いましたが、孫にも衣装という言葉もありますので、めげずに良いものを追求したいです。
先日の審査でも、袴を引きずっている生徒がいました。これを、指摘しなくてはならない立場であるという自覚を持ちました。
審査眼について、考えました。
弓のお陰で、婆さんの着物が生きました。
着ていくときは、婆さんも喜んでいます。