カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

インドで考えたこと

2008年05月16日 20時59分59秒 | インド / INDIA
インドで考えたこと
堀田 善衞
岩波書店

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椎名誠氏が著書のタイトルを「インドでわしも考えた」としたのは、
この本を読んだからだそうな。

著者の堀田善衞氏は1918年(大正7年)富山県高岡市生まれで、
昭和27年には「廣場の孤獨」などにより、
第26回芥川賞を受賞している。

堀田氏がインドへ行ったのは1957年、
アジア作家会議に出席のためである。
この時の様子をまとめたのが「インドで考えたこと」である。

最初にインドの地(カルカッタ)に降り立った時、
街中に見えるのは男性の姿だけだった事に、
男ばかりの異常な世界・・・と書いている。

  私が初めてインドへ行った1997年でさえ、
  街中には男性ばかりで、ほとんど女性はいなかった。
  女性はむやみに人前に出てはいけないのだ。
  これより40年も前の事だから、
  本当に男性ばかりだったのであろう。

そして公用語が14~220もある事に驚き、
言語が違う事で1つの国家とはいえ、
思考形式が違う事に驚かれている。

デカン高原にあるエローラ石窟の石柱を
何気なく叩いてしまった時、
洞窟に響き渡るこだまに「諸行無常の感」を感じたそうだ。

生と死、断絶と持続、絶対と相対、衆生と仏陀、
これはみな本質的には同一のものだ・・・と。

  これである・・・。
  私も初めてインドを訪れた時、
  生きる事と死ぬ事は同じなんだ・・・と思った。

この堀田氏の本を読んで、椎名氏が何故全くかけ離れた内容の
自分の著書に似たようなタイトルをつけたのかが
理解できない私であった。

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コメント (2)
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