2018年の公開作品。
主演のランビール・シンはディーピカ・パドゥコーンの夫。
パドマワットでは共演したが、ランビールは
ディーピカ演じる人妻パドマワットを略奪しようとする、
悪役アラウッディーン・キルジー役だった。
インドでは警官はあまり尊敬されておらず、
有力者や権力者の言いなりになったり、
賄賂を受け取って目こぼししたりする(と言われている)。
また映画にも当たり前のように出てくるが、
普通に暴力をふるったり拷問したりしてる(らしい)。
私の経験では・・・・携帯電話の盗難と
ATM詐欺で警察署に行った際に頼りにならないなぁ、
とは思ったけど、横暴だった事はなかった。
なお、書類の発行など物事をスムーズに運ぶために、
多少の心づけ(平たく言うと賄賂)は通用する。
ランビールが悪徳警官を面白おかしく演じていたので、
けっこう笑えた。パドマワットのアラウッディーン(上記)や、
ガリー・ボーイ(下記)と同一人物とは思えない。
舞台はゴアでいつものインドらしくない風景も良い。
2回行ってるけど、外国人には良い所。
キリスト教徒が多いので人もインド人らしくないし、
町も綺麗で、肉も魚も酒もある。
<ストーリー>
舞台はゴア。
孤児である少年時代のシンバは警官に反抗的だったが、
賄賂を受け取る所を見て大人になったら自分も警官になりたい、
と思うシーンから始まる。
そして町を仕切っているドゥルバ(ソヌー・スード)の
手下にちょっかいを出した事から世話になる。
成人になり警官になったシンバ(ランビール・シン)は、
逮捕した犯罪者から賄賂を受け取り夢を叶えている。
ある日、シンバはミラマー署に移動になる。
正直で汚職を憎む部下ニッティヤナンドは、
シンバの評判を知っており握手を拒む。
シンバは町で見かけたシャグン(サラ・アリ・カーン)に
一目ぼれする。そしてビーチのレイブパーティに乗りこんで、
権力をしめすために中止させ、裏で麻薬取引をしている
ドゥルバの弟サダとギリに賄賂を要求する。
ゴアはその昔ヒッピーの聖地であり、
普通に大麻やコカイン等の麻薬が流通していた。
インドには未だにそのような聖地が数か所ある。
ミラマーは市街地から近いビーチ。
どこでどうなったのかシンバとシャグンは、
いつの間にかいい仲に・・・・。
シンバは少年時代から世話になった、
ドゥルバの依頼で地主から土地を巻き上げた。
そのお金で部下ニッティヤナンドの娘の学費を支払った。
シンバはボランティアで夜間に孤児達に
勉強を教えているアークルティを見て、
自分の少年時代を思い出す。ある夜アークルティは、
教え子の子供に麻薬を運ばせている現場を見てしまい、
レイプされた上に殺されてしまう。
麻薬の取引を操っているのは、
自分が世話になったドゥルバであったが、
アークルティの死で流石のシンバも落ち込んでしまう。
そして・・・・正義の警官に生まれ変わるのだった!!
シンバはアークルティが録画した動画に映っていた、
サダとギリを逮捕するためにドゥルバの家に行く。
そして裁判へ・・・・ところが、
署内に買収された者がおり動画が消去されていたため、
シンバは不利になってしまう。仕方なくシンバは、
二人を正当防衛に見せかけて殺害する事を計画する。
(エンカウンター・キリング)
ミラマー署に戻ったシンバはじめ署員は、
CCDカメラがあるため芝居をうつ。
留置所から出たサダとギリが警官の拳銃を奪ったため、
シンバが射殺した・・・・。
ドゥルバはシンバを襲い拷問しているところへ、
突然っ!! アッと驚くアジェイ・デーブガン登場。
DCP(警察の上層部)のシンガムがシンバ救出のために、
派遣されていたのであった。
裁判ではCCDカメラの動画が決め手となって、
シンバの正当防衛が認められた。
アジェイ・デーブガンの登場には驚いたぁ。
何の脈絡もなく突然でてくるんだもん。
いやいや・・・インド映画にはよくあるが・・・。
前半は汚職警官でレイプ事件を挟んで、
正義の警官に生まれ変わると言う展開だったので、
同じ警官を主人公にしたサルマン・カーン主演の、
「ダバング」の二番煎じかと思ったけど違った。
なおエンカウンター・キリングはインドではよくあり、
数日前にウッタル・プラデシュ州のギャングが射殺されている。
映画でもよくある話でSRKの「ライース」もそうだった。
裁判をすると半端なく長い年月を要するとか、
お金の力で有罪にできないとかの理由から、
殺してしまう事も良くあるらしい。