2020年の作品、タイトルはヒンディー語で「魔女」。
生まれながらにしてトランスジェンダーである5歳の少年の話。
インドでは「ヒジュラ」と呼ばれる両性具有者がいる。
本来は両性具有であるはずなのであるが、恐らく実際のところは、
身体は男性で心は女性である人をそう呼んでいる。
ヒジュラは縁起が良いとされておりお祭りや結婚式に呼ばれ、
ご祝儀をもらえる。実情は・・・商店や列車の車両を回り、
寄付を募る(カツアゲ)のが仕事である。日常的には
赤信号で停まった車の窓をたたいて募金を呼びかけている。
なお職業オカマもいるらしい。これは私がお寺で遭遇し、
祝福してもらったオカマさん。
これでも美しい方・・・・。
<ストーリー>
バスの中で少年ティープ(ニック・ナグ)が漁師の女性に、
悪戯をして叱られる。ティープは同行のイスラム教徒のムンシー
(アンブリッシュ・K・サクセナ)に駆け寄る。
夜になり長距離バスが雨の中どこかへ到着すると、ムンシーは
寝入ったティープーを抱きかかけて降りて来る。出迎えの男の車で
二人は一軒の家にたどり着く。中からヒジュラ(両性具有者)が
出てきてティープーを連れて行く。目覚めたティープーは
抵抗するが連れて行かれてしまう。
エンドロール:毎年何百人のトランスジェンダーが
家の名誉を守るため、習慣、伝統の名の下に捨てられている。
一般家庭でトランスジェンダーとして暮らすのは難しいようだ。
彼女たちはコミュニティーの中で共同生活をせざるをえないのが、
現状である。