上映前のスッタモンダで宣伝効果があったのか、
封切られて3週目でも、かなりの混雑だった。
今回は映画の内容を書く前に歴史やら騒動の内容を書いてみる。
原作は16世紀の作家ジャイシーの創作「パドマワット」。
読んでいないのでなんとも言えないのだが、
この作品に対する抗議団体が何処がイケナイと言ってるのか?
全く分からなかった。シーンのカットがあったのか?
映画のタイトルである「パドマワット」は、
ラジャスターン州チットール国の王ラタン・シンの妻である。
絶世の美女だったらしく、噂を聞きつけた、
デリー・スルタン朝の王アラーウッディーンが奪いに来る。
撮影段階からラージプート団体が、
作品はラージプートとヒンドゥー教徒を侮辱する内容があると主張し、
撮影の妨害をしていたらしい。
映画はタイトルが「パドマワティ」から「パドマワット」に変更された。
パドマワティは実在する王妃の名前だが、
パドマワットなら創作の名前なので良いと言う事らしい。
実際の王妃の名前はパドミニーだと思うけど・・・・。
鑑賞した感想としては、
ラージプートとしての誇りを前面に押し出していたし、
王も王妃も武将たちも女性達も誇り高いラージプート族と思った。
逆にイスラム教徒が卑怯で残虐だと言うストーリーに
昔ながらのインド映画を感じた。
このストーリーにイスラム教徒が抗議するなら解るけど、
ヒンドゥー教徒が抗議する理由が解らない。
王妃であるパドマワティが踊るシーンがイケナイとか?
ベールを付けないで踊るのがイケナイとか?
なお、アラーウッディーン・ハルジー(1266~1316年)は、
デリー・スルタン朝の第2代スルタン。
実際にチットール城を攻め1303年に落城させた。
パドマワティは1500年代の創作の中の登場人物なので、
実際にはこのような出来事はなかったと思われるが・・・
ただ、チットール城内には小さいながらも、
王妃パドミニーのために建てられた宮殿がある。
その前にこのような記載がある。アラーウッディーンは、
池に映ったラタン・シンの妻パドミニーの美しさを見て、
この城を攻めた・・・・。
またデリーにある世界遺産のクトゥブ・ミナールの敷地内に、
アラーイ・ミナールを建設しようとしたが未完成となった。
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