2月6日、仙台で宗教学者山折哲雄さんの講演があるというので出かけて行きました。
この主催はNPOアスクネーチャージャパンが主催するもので、
テーマは”海やまのあいだにいきる”という連続開催の第2回目です。
以前から山折さんの話が聞きたかったこともあり、
また、海やまの間にいきるというタイトルにも興味をひかれました。
山折さんのお話はとても興味深いものでしたが、時間が足りなくて残念でした。
そのあとの講演で「ネイチャー・テクノロジーが拓く未来」石田秀輝 東北大学教授の話が面白かったのです。
東日本大震災から”暮らし方”や”ものづくりの価値”が問い直されています。
講演の中で、エコジレンマという言葉が説明されました。
エコなもの、エコな商品ほど環境に負荷をかける!?。
例えば、電気代が従来の半分の冷蔵庫やエアコンが盛んに宣伝されています。
電気代が半分だから、もう一台買おうか?なんていうことになりませんか。
また、エコカーだから燃費が良いので遠乗りしよう、とか
用事もないけど出かけるか・・なんてことになりませんか?
私は意外とあたっていると思います。
これがエコジレンマというのだそうです。
私は昨年3月にFITハイブリッドにしました。
燃費もいいし走るぞと思っていると、冬場の電気系の消耗が激しいのか、燃費がダウンしてガソリン車並みなです。
はや1年。もう4万キロ走っていますが、
無駄な走りばっかりで、これもエコジレンマかと感じる次第です。
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これだけ科学技術が進んでエコ商品開発にしのぎを削っているのに、日本のエネルギーは右肩上がり。
電気代従来の半分のエコ商品ばっかりなのに、エネルギーは増え続けています。
エネルギーを減らすのは昔の生活をすればいいと思いかもしれません。
しかし、一度便利な生活に慣れると、昔には戻れないのです。
そこ先生は、新しいライフスタイルを最先端の科学技術が応用できるというのです。
例えば、水数リットルを特殊な機械で泡で泡立たせた、ハイテク泡ぶろ。
水も使わない、温めるためのエネルギーである電機やガス灯油もほとんどいらない、革新的な風呂。
まだ研究中で実用化にはなっていませんが、これだったらエコジレンマにはならないと思います。
でもでも、技術がどんなに進んでも、欲望がそれにつられて上がってくれば同じこと。
満足感を何で得るか?という根本的な気付きが、禅や仏教の中に見つけられると思うのですが。