歯磨きが大事だということはわかっているものの、実際に1週間、1カ月と歯を磨かないとどうなってしまうのか?医療法人社団スタデン理事長・田中和之さんに教えていただきました!

1週間歯を磨かないと…


歯の汚れである歯垢が固まり歯石になると、歯茎が腫れてきます。1週間歯磨きをしなかったからといって、すぐに虫歯ができたり歯周病になることはありませんが、歯肉炎にはなります。

また、元々虫歯や歯肉炎、歯周病のかたは1週間で状態が悪化しますし、そうでないかたも、歯石は清掃しにくいため虫歯になる可能性はあります。

ちなみに、虫歯は治療しても元通りにはなりません。見た目はキレイになったとしても、虫歯になりやすくなった状態のままです。

歯磨きをしないと最悪死に至ることも!?

口や喉には発がん物質をつくる細菌がいますが、歯磨きをしないとそうした細菌が洗い流されないので、最悪の場合がんになることもあると言われています。まったく歯を磨かないかたは、1日に2回以上磨く方の2.5倍、がんになるリスクが高いそうです。

また、最近の死因として誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)が大きく取り上げられていますが、これも歯周病が原因だと言われています。実は歯周病は死亡に結び付く病気なのです。

歯磨きをしないと、さまざまなお口のトラブルを引き起こすだけでなく、こういった身体の健康を害する危険性もあるんです。

1日3回3分以上、上手に磨く!


健康のためにも歯磨きは大事。しっかり歯ブラシで1日に3回、食後には磨くようにしましょう。デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具も使って、丁寧に汚れを落とすように心がけてください。

むずかしく考える必要はありません!“1日3回3分以上、上手に磨けていればいい”のです。しかし、できているつもりでも、実際にはそれができていないかたが多いのが実情です。

歯磨き粉やマウスウォッシュなどを使うと、清涼感から歯磨き“できた気”になりがちなので、たまには何も付けず、時間を計って歯磨きをしてみることが大事です。

歯の病気は、最悪の場合死にも繋がってしまうのだと肝に銘じ、日頃からしっかり歯磨きをするよう心がけたいですね。

◆教えてくれたのは…医療法人社団スタデン理事長・田中和之さん
“確かな技術・痛くない・待たせない・丁寧な説明”をポリシーに診療を行う医療法人社団スタデン理事長。審美歯科歴20年以上の経験を有し、審美歯科の症例数は1万症例を超えている。

構成/サンキュ!編集部