笹川利権にかみついた荒舩清十郎<本澤二郎の「日本の風景」(4561)

<昔の自民党には少しまともな政治家がいた!今、統一教会に屈し、安倍国葬推進派ばかり>

 敗戦後、戦争責任者として獄につながれながらも、ワシントンの奴隷を約束して娑婆に戻ると、政権を手にしたA級戦犯の岸信介・児玉誉士夫・笹川良一ら満洲人脈の面々が、韓国・文鮮明の統一教会を宗教法人にごり押し、さらに反共政治団体・国際勝共連合を立ち上げた。半世紀後に岸の孫が政権に就くや、笹川のギャンブル一族は、山梨県旧上一色村の広大過ぎる別荘地に、安倍や森喜朗・小泉純一郎・麻生太郎らを呼びつけて、昼はゴルフに夜は宴会にと、豪勢極まりない雰囲気の映像をまき散らした。我が世の春のいまの支配者は倅の陽平。「陽平は天下を盗った気分だろう」という。比例して安倍銃撃事件は、三期目の政権を視野に入れていたはずだから、その衝撃は大きかっただろう。

 別荘地内には、サリン事件のオウム真理教の兵器工場があった。この辺の詳しい様子は、安倍の正妻だけでなく、麻原彰晃らをまとめて大量処刑した法相の上川陽子も知っている、と聞いた。21世紀にも続く戦前の満洲人脈の次なる野望にもあきれて声も出ない。

 そんな笹川の将来を「危ない」と警戒した自民党議員もいた。先日は埼玉県の荒舩清十郎の書生だった人物が連絡をくれた。1970年前後とみられる。  「笹川が国際勝共連合に入らないか、と声をかけてきた。この時の荒舩の怒りを覚えている。笹川を近づけるな、と秘書らに厳命した」という。荒舩は笹川の天敵の一人だった。彼の評価は、資料によると、以下の通りだ。

決してクリーンではないが気骨ある政治家として知られ、また品性に欠ける嫌いがあったものの愛嬌があり憎めない党人派として国民から親しまれた

 

<元運輸相で笹川ギャンブル利権の不正に気付いて勝共連合拒否>

 彼は大野伴睦派から川島正二郎派、ついで椎名悦三郎派に所属した党人派の政治家で、地元の深谷駅に特急電車を止めて有名になった。

 笹川のモーターボート独占利権の不正腐敗に気付いたのは、彼の運輸相時代のはずだ。現在の国交省だから、笹川と公明党創価学会とも関係ありか。いまは建設・運輸・観光とすそ野がべら棒に広い役所である。ここにメスを入れる時も近いだろう。

 国交省を洗うと、不正の温床であることに誰もが気づくだろう。今の役人は全体の奉仕者という当たり前の立場を放棄しているため、余計に腐敗がはびこることになる。

 

<陽平が糸山英太郎支援要請の時は「塩を撒け」と秘書に厳命>

 以下も目撃証言の一つだ。笹川陽平が知ったら、おそらく卒倒するかもしれない。「笹川一族の糸山英太郎が選挙に出るという時でした。笹川陽平が荒舩の事務所にあいさつにやって来た時でした。陽平が部屋を出ると、荒舩は大声を張り上げて、塩を撒けと厳命した。忘れることはありません。それほど笹川の悪徳を許せなかったんですよ」「今もよく記憶してます。この時の笹川の風体ですが、一般の日本人と違ってました。特に目に付いたのが陽平の靴。エナメル質の靴で、普通の日本人は履きませんから。ギャンブルで暴利を手にする人間は、普通ではありません」と。納得である。

 

<博打利権にかみついた田中角栄=助けた岸の秘蔵っ子・福田赳夫>

 パチンコは自民党秘書に誘われて一度だけ経験した。彼が無理やり1000円札一枚を握らせた。ものの数分で終わった。それっきりだ。

 パチンコ屋は、不思議と朝鮮半島出身者が経営している。博打好きの日本人づくりか。そこへ警察官僚が天下りしている。確か安倍晋三もパチンコ屋に地元事務所を使わせてもらっていた?ギャンブルで家庭崩壊・信仰で家庭破産は似たような手口であろう。

 

 笹川の博打利権の不正に「問題がある」とかみついた人物が、誰あろう田中角栄である。このことをまともに取材するべきだった。反省しても遅い。笹川のギャンブル利権を、岸の後継者である福田・清和会が握っていた。田中と福田の水面下の攻防戦は、福田に軍配が上がり、その後は笹川の賭博利益は天井知らずで、いまも不正腐敗が継続していると見られている。

 この許されざる利権の巣を、公明党創価学会に任せた安倍。見返りが太田ショウコウに、戦争法制を推進させたのではないか。今後も太田監視が不可欠だし、現に彼の秘密口座に注目する関係者も少なくない。創価学会のまじめな婦人らの反発は、いまも強いという。

 トップがこの体たらくだから、配下の議員腐敗は止まらない。清潔と平和の衣は、とうの昔に脱ぎ捨ててしまって話にならない。

 

<安倍内閣のもとで日本財団・東京財団?なにこれ?>

 笹川良一は船舶振興会を名乗って賭博で荒稼ぎして、その一部を岸・福田派に流し込んできた。最近になって日本財団とか東京財団という名前を聞くようになった。息子の陽平の時代に爆発的な暴利を得ていたのだろう。

 法の下の平等を求める国民は、超格差・貧困時代の日本では、安倍国葬に限らない。国民の怒りは増大するばかりだ。 

 安倍国葬の招待状が速達で配達された。知事は誰が飛び込むか。政治屋は誰か。国民の怒りと監視はますます増大してゆく。

2022年9月11日記(政治評論家)