大阪市長、IRを展望 開業年にインバウンド2千万人目標 関西同友会で講演
大阪市の横山英幸市長が15日、関西経済同友会の研究会で講演し、同市此花区の夢洲(ゆめしま)で令和12年秋ごろの開業を目指すIR(カジノを含む統合型リゾート施設)をめぐる現状や、開業後の展望について語った。同年に大阪を訪れるインバウンド(訪日外国人旅行客)の目標を2千万人とし、経済的な効果を引き上げるためにもIR開業が重要との見方を示した。
横山氏は、IRが成長産業である観光分野の基幹産業になるとし、「大阪の成長に向けて、世界中から人・モノ・投資を呼び込むためIR導入は不可欠」と強調した。
12年のインバウンドの目標を2千万人と示し、「年間1千万人で1兆1千億円の消費効果があり、2千万人ならさらに1兆円増の効果が見込める。国内外の集客力強化に貢献するIRを早期に実現したい」と語った。
国際会議場などのMICE(マイス)施設も充実させると説明。開業後10年以内に6万平方メートル以上の拡張計画が決まっていることも紹介した。
IR予定地は2025年大阪・関西万博会場の北側にある敷地49万平方メートル。運営事業者となる「大阪IR」は今年9月、大阪府との間で開業に必要な実施協定を締結している。(井上浩平)