広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

新天地へ向かう鉄道車両

2010-04-20 20:10:10 | 秋田のいろいろ
秋田を通って、あるいは秋田から、新天地へ旅立って行った2つの鉄道車両のお話です。
●赤い熊
短い列車
先頭の電気機関車は、普段から貨物列車を引いているJR貨物所属の電気機関車「EF81形」で、この列車は臨時列車の貨物列車。
後ろにくっついている車両は「DF200形」ディーゼル機関車。北海道で貨物列車を引くための新しい機関車で、1994年から年に数台ペースで製造されている。

今回は神戸の車両メーカーで造られた新車が、室蘭へ向かう途中に秋田を通った。
だからピカピカ
この段階では、車両メーカーの所有する“新造車両という荷物”を、JR貨物が“預かって運んでいる”形(「甲種輸送」と呼ぶ)。室蘭でJR貨物へ引き渡されることになる。
3日がかりで神戸から北海道へ向かうダイヤになっていて、車内には車両メーカーの担当者が乗り込んで付き添っているはず。ご苦労様です。なお、この列車は秋田貨物駅では4時間も停車するダイヤになっている。たぶん休憩や食事(入浴も?)などをする時間を取っているのかもしれない。
引き渡し前の大事な“製品”なので窓にシートがかかっている
「ECO-POWER RED BEAR」というのが、DF200の愛称。エコパワーはJR貨物の新型機関車共通の愛称だけど、レッドベアは車体の色と力持ちの熊や北海道のヒグマからの連想だろうか。(ヒグマの英名は「brown bear」)
曇っていたがナンバープレートは輝いていた
これから、時にはジャガイモや牛乳を運んだり、冬の寒さや雪に耐えながら、北海道の大地で活躍することだろう。
貨物列車についての以前の記事

ちなみに、秋田など本州日本海側の貨物用電気機関車も、EF81形に代わって「エコパワー」シリーズへの置き換えが進んでいる。
 
EF510形「ECO-POWER RED THUNDER」、レッドサンダー。富山の機関区に所属する車両なので、立山の雷鳥、あるいはJR西日本の特急「サンダーバード」と統一感を持たせた名称か。(英語では雷鳥のことはサンダーバードとは言わないけど)また、JR東日本でも、これと同設計で色違いの車両を導入し始めている。

最近の新しい機関車のデザイン、個人的には気に入っている。

●改造後
だいぶ前、京浜東北線を引退した「209系電車」が秋田へ運ばれ、昨年、秋田市土崎の「秋田総合車両センター(旧土崎工場)」でトイレ設置などの改造工事を受けていたことを紹介した。
Wikipediaなどによれば、秋田など5か所の車両工場で改造工事が行われており、改造後は主に千葉県の房総半島方面の路線を走ることになるようだ。
10両編成を6両または4両に短縮し、電気系統機器の更新、一部座席の交換、トイレ設置などが行われ、1本改造するのに2か月以上かかるとのこと。
先日、列車で土崎駅を通ったら、
209系電車が停まっていた
車体のラインが、京浜東北線の水色でなく、千葉支社管内の青と黄色(海と菜の花?)に変わっていて、上り側に機関車が付いている。
改造が終わり、千葉へ向かって出発するところのようだった。(これは貨物扱いででなく、JR東日本社内での移動という扱いで「配給列車」と呼ぶ)
帯色以外の外観はあまり変化していない

実は冬の間、奥羽本線の線路や住宅地から見える工場外側に、改造前の電車が置きっ放しになっていた。改造の順番待ちをしていたのだろう。
今はこの電車が工場内に入って、改造中の模様
コメント (2)
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