広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田人は旅先で…

2010-04-08 19:31:18 | 旅行記
慣れない旅先、あるいは転居先で、住んでいる(住んでいた)土地を連想させるものを見ると、懐かしく、うれしく思ってしまうもの。
高知のホームセンター「ブリコ」(「ブリコ」は秋田でハタハタの卵を意味する)のような期待外れもあるけれど。
先日の四国への道中、関西で見つけたものを2つご紹介。

●秋田の郷土料理?
大阪市の阿倍野区と天王寺区の境に、「阿倍野橋」とか「天王寺」と呼ばれるエリアがある。繁華街であり、鉄道路線が集まる交通の要衝でもある。
JR西日本と近鉄の駅が大きく、道路を挟んで向かい合っているが、駅名はJRが「天王寺」、近鉄が「大阪阿部野橋」と異なる。(地名や地下鉄駅名は阿“倍”野橋、近鉄の駅名は阿“部”野橋、ほかにも“あべの橋”とひらがな書きする場合もある)

その近鉄の駅構内の柱。
「きりたん」
秋田県人としては、瞬時に「ぽ」を追加して、郷土料理の「きりたんぽ」を連想し、その広告かと思った。(「ぽ」が物陰か何かに隠れているのかと思った)

※全国的にすっかりおなじみかと思うが、秋田県北部発祥のご飯をつぶしてチクワ状(?)にしたものを「きりたんぽ(切蒲英)」という。ひらがなで書くのが一般的。
 焼いて味噌を付て食べることもあるが、鍋物にすることが多い。鍋物のことは全国的には「きりたんぽ鍋」と“鍋”を付けて呼ぶ場合が多いようだが、秋田では単に「きりたんぽ」できりたんぽ自体を指すことも、鍋料理のことを指すこともある。

郷土料理の広告にしては、書体や色合いがふさわしくなさそう。(そもそも「ぽ」が抜けてるけど)
何の広告?
ちなみに右奥が改札口。この駅は自動改札機の導入がとても早く、1966年に試験設置(現在と方式が異なる)された。
拡大。「ん」の下の空間に「ぽ」を書き加えたくなる~!
近くにある「大阪キリスト教学院 大阪キリスト教短期大学」という短大の広告だった。公式サイトにも「きりたん」の略称が出ている。ということで、これも秋田人としては期待外れ。

全国的に「○×短期大学」を「○たん」と略すのは一般的。語呂がいいし、「たん」という響きがかわいらしいからかもしれない。
でもここの場合、「きり」ってキリスト教、キリスト様の「キリ」。建学の精神とか、大学の根幹にかかわる大事なものだと思うけど、略してひらがな書きしちゃっていいの?
※大学の略称については、過去の記事に秋田大学の例もありました

●神戸の秋田美人
神戸市の繁華街「三宮(さんのみや)」。そこにあるJRの駅が「三ノ宮」駅。神戸駅よりも利用者が多い。
その下りホーム
向こうの壁に、他の広告に混じって「あきたこまち」の文字が見える。
JRホーム側を向いた広告だが、設置されているのは隣接する新交通システム「神戸新交通」の敷地だと思われる。
「美人を育てる秋田米 あきたこまち」
秋田県内でもたまに見かける、「JAグループ秋田・JA全農あきた」による広告。秋田では「美人を育てる秋田米」のコピーは、たしかあきたこまち登場以前から使われていたし、市女笠(いちめがさ)のこまち娘もすっかり定着している。
これは「ブリコ」や「きりたん」とは違い、本物の秋田のものだ。

首都圏では、距離的な近さ、同じJR東日本エリアということもあって、東北や秋田のポスターなど広告類を比較的よく見かけるが、関西では少ない。
そんな中、神戸のど真ん中で、ズバリ秋田の広告を見つけたのは、うれしかった。
コメント (3)
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