かなり間が開きましたが、まだネタが残っていますので九州旅行記を。
だいぶ前にアップした鹿児島を離れ熊本市へ。以前にも訪れたことがあったので、今回はざっと見ただけ。
鹿児島もそうだったが、熊本市も大きくて賑やかな都市。かつては福岡でなく熊本が九州の中心都市だった名残で、農政局や森林管理局、郵政会社などの九州を管轄する拠点は、現在も熊本市に置かれている。
熊本城前電停(来年3月に花畑町に改称予定)付近
イチョウの黄葉が美しかった。イチョウは加藤清正が熊本城に植えたことなどにちなみ、熊本市の木になっている。
人口は73万人。中核市としては国内最大規模だが、2012年4月を目標に政令指定都市に移行する準備を進めている。
路面電車の広告「政令指定都市の実現を」
訪れた時は、市民を対象に、政令指定都市になった際の区名の投票が行われていた。
テレビのローカルニュースで市民のインタビューが流れていたが、「政令指定都市になって何が変わるのか分からない」「メリットが分からない」という声が多かった。
県を介さずに多くの業務が行えるなど、市側にはメリットはあるのだろうが、市民が普段の生活をする分には現状で不満がないだろうからね。
広島や鹿児島と同じように、熊本もJRの駅から繁華街へは距離があるので路面電車(市電)で移動するのが便利。
「通町筋」電停
秋田市民なら「とおり“まち”」と読んでしまうが、こちらは「とおり“ちょう”すじ」と読む。
路面電車が通る道の名が「通町筋」で、熊本城を見上げるメインストリート。
通町筋の両側が繁華街になっていて、「上通(かみとおり)」「下通(しもとおり)」という。
特に下通は大きくて賑やか。Wikipediaによれば「(アーケードは)西日本最大(長さ511m、幅15m、高さ15m)を誇る。休日の人出は6万人以上で名古屋・大阪(キタ・ミナミ)・福岡(中洲)と並ぶ賑わい」だそう。
「西日本最大」の根拠はよく分からないが、大きくて賑やかな街なのは間違いない。以前よりは人出が減っているらしいが、昼も夜もたくさんの人が来ている。
秋田市通町など足元にも及ばない。
昼と夜の下通
地元の「鶴屋百貨店」、パルコ、ダイエーのほか、はなまるうどん、ドン・キホーテ、マツモトキヨシ、ABCマート、ツタヤなどなど、何でもあった。
秋田市なら、車で郊外に行かないとないような店舗さえ、熊本市では中心市街地にあった。これが賑わいの一因かもしれない。(クルマで来る人もいるだろうに、どこに駐車しているのかは知らないけれど)
熊本城とか水前寺公園とか、観光名所もあるけど今回は行かなかったので、別の話題を。
バス停「洗馬橋(せんばばし)」
「都市バス」の表示が上書きされているが、これは熊本市営バスの民間移管に伴い、その路線を引き受けている「熊本都市バス」のこと。移管に当たって既存の民間バス会社3社が共同出資した会社だそう。市営バスの民間移管の形態としては珍しいやり方だ。
熊本のバス事情もいつか、別記事したい(と言っておいてなかなかできませんが…)。
そのバス停のそばに坪井川に架かる橋があり、実際に「せんば橋」という名なのだが、なぜか
「船場橋」と書く
ちなみに橋の対岸には市電の電停があるのだが、バス停と同じ「洗馬橋」。
「洗馬橋」「船場橋」どっちが元祖なのかよく分からないらしいが、ともかく「せんば橋」。
船場橋
橋の両端の「親柱」に、何やらオブジェが載っている。
現在の船場橋は、1929(昭和4)年の市電建設時に架けられた橋のようだが、オブジェも当時のものだろうか?
カクカクした独特のデザインで、何がモチーフか分かりにくいが、2種類あって、
エビとタヌキ
そして、市電停留所側には、熊本中央郵便局があり、その前のポストの上には2008年10月に紹介したようにタヌキの像が載っている。これ。
再掲
ちなみに、洗馬橋電停にも別のタヌキの像がある。
ここには、なんでこんなにタヌキがあるのか。それは、手まり歌「あんたがたどこさ」が関係している。
「♪あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ 熊本さ 熊本どこさ せんばさ」
という歌詞の通り、この付近が、歌の舞台ではないかという説があるのだ!
(関東地方などを舞台とする説もある)
したがって、タヌキは「せんば山には 狸がおってさ」のタヌキ。
あまり知られていないが2番には、「せんば川には エビがおってさ」という歌詞があり、橋にあるのは、そのエビ。
せんば川とは、橋が架かる現在の坪井川のこととされているようだ。
さて、ポストの上のタヌキ。
僕にとっては“再会”になるのだが、びっくりした。
えっ!
12月初めだったのだが、タヌキはサンタクロースの衣装につけヒゲ。さらに周囲(ポストの天面)には飾りが!
ポストの上のオブジェに飾り付けするとは、初めて見た。
雨の日はどうするんだ?
ネットで「熊本中央郵便局 ポスト」等で画像検索したところ、ハロウィンの衣装、学生服(受験・卒業シーズン?)など、いくつかの衣装・装飾パターンがあった。
さらに調べると、このタヌキは1995年に設置され、「せんば郵太」という名前があるらしく、郵便局の裏にある県立第一高校の生徒が考案だか衣装を制作している装飾という情報もあった(公式ではないので真偽は不明です)。
せんば郵太さん
中央郵便局には郵便事業会社熊本支店も入っていて、管理が行き届いていることもあるだろうが、名前を付けてもらって服を着せてもらえるなんて、幸せなタヌキだ。
服を着た姿を見てから、最初の“裸”のタヌキの写真を見ると、なんか恥ずかしく感じる…
熊本市の話題は続きます。
だいぶ前にアップした鹿児島を離れ熊本市へ。以前にも訪れたことがあったので、今回はざっと見ただけ。
鹿児島もそうだったが、熊本市も大きくて賑やかな都市。かつては福岡でなく熊本が九州の中心都市だった名残で、農政局や森林管理局、郵政会社などの九州を管轄する拠点は、現在も熊本市に置かれている。
熊本城前電停(来年3月に花畑町に改称予定)付近
イチョウの黄葉が美しかった。イチョウは加藤清正が熊本城に植えたことなどにちなみ、熊本市の木になっている。
人口は73万人。中核市としては国内最大規模だが、2012年4月を目標に政令指定都市に移行する準備を進めている。
路面電車の広告「政令指定都市の実現を」
訪れた時は、市民を対象に、政令指定都市になった際の区名の投票が行われていた。
テレビのローカルニュースで市民のインタビューが流れていたが、「政令指定都市になって何が変わるのか分からない」「メリットが分からない」という声が多かった。
県を介さずに多くの業務が行えるなど、市側にはメリットはあるのだろうが、市民が普段の生活をする分には現状で不満がないだろうからね。
広島や鹿児島と同じように、熊本もJRの駅から繁華街へは距離があるので路面電車(市電)で移動するのが便利。
「通町筋」電停
秋田市民なら「とおり“まち”」と読んでしまうが、こちらは「とおり“ちょう”すじ」と読む。
路面電車が通る道の名が「通町筋」で、熊本城を見上げるメインストリート。
通町筋の両側が繁華街になっていて、「上通(かみとおり)」「下通(しもとおり)」という。
特に下通は大きくて賑やか。Wikipediaによれば「(アーケードは)西日本最大(長さ511m、幅15m、高さ15m)を誇る。休日の人出は6万人以上で名古屋・大阪(キタ・ミナミ)・福岡(中洲)と並ぶ賑わい」だそう。
「西日本最大」の根拠はよく分からないが、大きくて賑やかな街なのは間違いない。以前よりは人出が減っているらしいが、昼も夜もたくさんの人が来ている。
秋田市通町など足元にも及ばない。
昼と夜の下通
地元の「鶴屋百貨店」、パルコ、ダイエーのほか、はなまるうどん、ドン・キホーテ、マツモトキヨシ、ABCマート、ツタヤなどなど、何でもあった。
秋田市なら、車で郊外に行かないとないような店舗さえ、熊本市では中心市街地にあった。これが賑わいの一因かもしれない。(クルマで来る人もいるだろうに、どこに駐車しているのかは知らないけれど)
熊本城とか水前寺公園とか、観光名所もあるけど今回は行かなかったので、別の話題を。
バス停「洗馬橋(せんばばし)」
「都市バス」の表示が上書きされているが、これは熊本市営バスの民間移管に伴い、その路線を引き受けている「熊本都市バス」のこと。移管に当たって既存の民間バス会社3社が共同出資した会社だそう。市営バスの民間移管の形態としては珍しいやり方だ。
熊本のバス事情もいつか、別記事したい(と言っておいてなかなかできませんが…)。
そのバス停のそばに坪井川に架かる橋があり、実際に「せんば橋」という名なのだが、なぜか
「船場橋」と書く
ちなみに橋の対岸には市電の電停があるのだが、バス停と同じ「洗馬橋」。
「洗馬橋」「船場橋」どっちが元祖なのかよく分からないらしいが、ともかく「せんば橋」。
船場橋
橋の両端の「親柱」に、何やらオブジェが載っている。
現在の船場橋は、1929(昭和4)年の市電建設時に架けられた橋のようだが、オブジェも当時のものだろうか?
カクカクした独特のデザインで、何がモチーフか分かりにくいが、2種類あって、
エビとタヌキ
そして、市電停留所側には、熊本中央郵便局があり、その前のポストの上には2008年10月に紹介したようにタヌキの像が載っている。これ。
再掲
ちなみに、洗馬橋電停にも別のタヌキの像がある。
ここには、なんでこんなにタヌキがあるのか。それは、手まり歌「あんたがたどこさ」が関係している。
「♪あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ 熊本さ 熊本どこさ せんばさ」
という歌詞の通り、この付近が、歌の舞台ではないかという説があるのだ!
(関東地方などを舞台とする説もある)
したがって、タヌキは「せんば山には 狸がおってさ」のタヌキ。
あまり知られていないが2番には、「せんば川には エビがおってさ」という歌詞があり、橋にあるのは、そのエビ。
せんば川とは、橋が架かる現在の坪井川のこととされているようだ。
さて、ポストの上のタヌキ。
僕にとっては“再会”になるのだが、びっくりした。
えっ!
12月初めだったのだが、タヌキはサンタクロースの衣装につけヒゲ。さらに周囲(ポストの天面)には飾りが!
ポストの上のオブジェに飾り付けするとは、初めて見た。
雨の日はどうするんだ?
ネットで「熊本中央郵便局 ポスト」等で画像検索したところ、ハロウィンの衣装、学生服(受験・卒業シーズン?)など、いくつかの衣装・装飾パターンがあった。
さらに調べると、このタヌキは1995年に設置され、「せんば郵太」という名前があるらしく、郵便局の裏にある県立第一高校の生徒が考案だか衣装を制作している装飾という情報もあった(公式ではないので真偽は不明です)。
せんば郵太さん
中央郵便局には郵便事業会社熊本支店も入っていて、管理が行き届いていることもあるだろうが、名前を付けてもらって服を着せてもらえるなんて、幸せなタヌキだ。
服を着た姿を見てから、最初の“裸”のタヌキの写真を見ると、なんか恥ずかしく感じる…
熊本市の話題は続きます。