広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

雪は止んだけど

2011-01-28 21:11:08 | 秋田の季節・風景
ここ数日の秋田市は降雪がおさまり、日が差したりしていたが、昨夜からまた冷え込んでこれからしばらくは雪が降るようだ。
秋田県内陸南部は相変わらずの大雪。秋田市よりも雪に慣れた地域ということもあり、大パニックにはなっていないが、特にひとり暮らしの高齢者はつらいはず。
雪下ろし中の事故など、今回の雪により秋田県内では10人が死亡、172人がケガをしたという。
各市町村と秋田県の間の話し合いでは、自衛隊への災害派遣要請も視野に入れてはいるが、現段階では基準を満たしていないとかで、見送ることになったそうだ。秋田市に自衛隊があるんだし、災害派遣でなくても、ちょっとお手伝いに出向くといったようなことはできないもんだろうか。

鳥インフルエンザや噴火の現場には、国会議員などが視察に行っているようだが、雪国に来たという話は聞かない。秋田だけで既に10人も亡くなっているんだから、この雪だって充分「災害」と言える。国は困っている地域や人を助ける義務があると思うのだが。



豪雪には及ばないものの、例年より少し雪が多い、最近の秋田市中心部の模様をご覧ください。

昨日、27日の朝はマイナス7度まで冷え込み、霧が出ていた。
千秋公園北側。久々の青空と屋根に雪が積もった家々
アメダスのデータによれば秋田市の積雪は、ずっと30センチ前後で推移している。
バス停の屋根(中央がとがっている)の積雪量はこのくらい。手前のベンチは脚が埋まっている
一般的な家屋であれば、雪下ろしするほどの量ではないが、下に落ちそう(落雪)なものやつららは危険なので部分的に取り除く必要があるだろう。屋根に上らずに下から雪を落としていて、落ちてきた雪で亡くなった方もいるので、要注意。プラスチック製の屋根のカーポートなども雪下ろしが必要かもしれない。
某所の空き家の貸家
暖房を使っていないためか、つららはできていない。
無人なのになぜかプロパンガスボンベが設置されている。屋根からの落雪によって、ボンベが倒れたり、配管が損傷してガス漏れするなどの事故が起こる可能性があり、業界が注意を呼びかけている。

また、上の写真では、アンテナのある側の屋根から雪がせり出している。屋根に積もった雪が、風に飛ばされるなどしてこのようになるらしい。
別のお宅の屋根にも
これを、住宅業界や雪国の人は「雪庇(せっぴ)」と呼ぶことがある。だけど、雪庇は本来、山の稜線の風下側に雪がたまってせり出したもの(仕組みとしては屋根のと同じか)を指す言葉。屋根の雪庇はそれから派生した俗語的なものなのかもしれない。
【2月5日追記】秋田弁では屋根の雪庇のことを「マブ」と言うらしい。秋田県内全般で使うようだが、僕は何となく知っている程度で、我が家では使わない。5日付の魁新報社会面で普通に「マブ(雪庇)」との記述があったのだが、よそから来た人には、どっちも分かりづらい表現だろうな…

アパートの屋根にも
比較的新しいアパートの屋根にも雪庇ができ、さらにつららができている。下に落下する危険もあるが、建物側に巻き込むように落ちて、窓やベランダ、エアコン室外機を壊す恐れもある。早めに対処した方がよさそうですが。
分かりにくいですが
上の写真では、屋根のつららからしたたり落ちた水が、その下の2つのケーブルに当たって凍って、つららになっている。こういう例もたまに見かける。
このままでは氷の重さでケーブルが断線してしまうから、これも何とかしたほうがよさそう。

屋根で困ることといえば、「すが漏り」あるいは「すが漏れ」がある。
屋根に積もった雪や氷でせき止められ、雪が融けた水がうまく排水されずに屋根内部のすき間に入り込んで、“雨漏り”する現象(少し違うかも)。秋田など東北地方の方言で「氷」を指す「すが(しが)」が語源だろう。
秋田の人はたいてい知っている言葉で、単なる方言かと思ったら、住宅業界や建設業界でも使われる用語のようだ。多くの建物で起こりうる現象で、ヒーターを設置することなどしか対策がなく、それだけ雪国の生活に普遍的な悩みということのようだ。
我が家でも発生して、一晩ぽたぽたしてました…
秋田駅自由通路
右側に2つのバケツがあり、ここでもすが漏りしていた。

さらに駅北側の改札口(トピコ口)・駅ビルトピコ・アルスの接続部分。
待合スペースが封鎖されている

派手にすが漏りしてました
【2月4日追記】すが漏りが収まったようで、元に戻っていた。

最近はまとまった降雪がなく、除雪作業の進展、交通量の多さから、秋田市内の幹線道路の雪は消えている。ある程度の細道も小学校周辺などはきれいに除雪が行われていて、通行への支障はあまりない。でも、
秋田市中心部のとある裏道
写真で分かりにくいかもしれないが、ボコボコに路面が凍っている。車のタイヤ部分がわだちになっていて、そこもボコボコ。
滑る上にデコボコで、歩くのも車で通るのも大変
この道だけ特にひどい状態だった。遠回りでも別の道を歩いた方が無難。
【29日追記】秋田市では1月12日の4億円に続き、25日付で5億円の補正予算を専決処分し、除排雪関係経費を計17億円としたとのこと。このような↑道にも、ぜひ除排雪をお願いしたい。子どもや高齢者が通るのだから。

雪に埋もれそうな電話ボックス
雪に足跡がついておらず、公衆電話を使う人がずっといなかったことになる。
住宅でも、門から玄関に足跡がついていなければ、その家が空き家であることが分かってしまう。

あと1週間で立春(2月4日)だけど、もう少し雪は続きそうです。
コメント (3)
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