昨年末から今年初めにかけ「タイガーマスク現象(タイガーマスク運動)」が話題となった。
2010年12月25日、梶原一騎の漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗る人物から、群馬県中央児童相談所に10個のランドセルが届けられた。これが報道されると、全国各地の児童養護施設などに、伊達直人や他の架空の人物を名乗る匿名の寄付(主にランドセル)が相次いだもの。(中にはもらった方で扱いに困ってしまう単なる“押し付け”みたいなのもあった。個人的にはせっかく寄付するのなら、堂々と名乗り、先方の要望や意向を聞いてから行うべきだと思う)
僕はそもそも「タイガーマスク」という作品名しか知らず、内容はもちろん漫画なのか特撮物かさえ知らなくてピンと来なかった。
最初の漫画連載は1968年、テレビアニメは1969年に始まっている。この記事は、アニメの主題歌についてのお話です。
アニメのオープニング曲「行け!タイガーマスク」は聞いたことがあったけど、エンディング曲は「みなし児のバラード」という歌だったそうだ。
どちらも作詞:木谷梨男、作曲・編曲:菊池俊輔、唄:新田洋・スクールメイツ
3月12日の朝日新聞「be(土曜版)」(地震翌日だったが、事前に準備されていたらしく折り込まれた)の「うたの旅人」によれば、この曲は青森県弘前市にとても縁がある作品と言えることがわかった。
作詞者、作曲者とも、弘前出身の人なのだという。
作曲の菊池俊輔氏が弘前出身なのは知っていた。
1931年生まれで、1961年作曲家デビュー。2006年に東奥日報社「第59回東奥賞」を受賞している。
以前も触れたが、「ドラえもん」など昭和50年代以降の藤子アニメの多く、「Dr.スランプ アラレちゃん」、「仮面ライダー」シリーズ、「スチュワーデス物語」などなど数多くのアニメやドラマの音楽を手がけて(主題歌や作中BGMの作曲または編曲)いる。
タイガーマスクの曲、とりわけエンディングは菊池氏の作品にしては物悲しい雰囲気だけど、オープニングの方は同じく菊池氏の「暴れん坊将軍のテーマ」にどことなく似ている気もする。
一方、作詞した木谷梨男氏のことはまったく知らなかったが、弘前出身であることを新聞記事で知った。
菊池俊輔氏が79歳なので、2つ違いだ。
なお、今回の朝日新聞では、菊池氏が弘前出身であることには触れていなかった。したがって弘前出身者コンビの作品であることはこの記事からは伝わらない。
ちなみに、1月14日付東奥日報のコラム「天地人」は「木谷梨男作詞、菊池俊輔作曲、ともに弘前市生まれの二人が作った歌」として言及している。(だから青森県在住の皆さんはご存知だったかもしれません)
ご当地ソングとか市民歌・校歌ならともかく、そうでない歌で、同じ街の出身者が作詞と作曲をする(そしてその歌が全国的に広く認知される)のはとても珍しいことではないだろうか。
※菊池俊輔作曲の校歌の話。
【2021年5月14日追記】菊池俊輔氏は、2021年4月24日に89歳で亡くなった。ドラえもんなどを代表作として、各マスコミが取り上げた。弘前市などで菊池氏の功績を称える動き(表彰とか博物館などでの記念展示とか)が出るだろうか。今後に期待。
ほかにも弘前市出身で著名な歌を作詞・作曲した人がいる。以下にお2人を挙げてみる。
※作品名は、個人的に「おっ!」と思ったものです。他の作品はWikipedia等でご覧ください。
三浦徳子氏は作詞家(生年は不明だが兄の三浦雅士氏が1946年生まれ)。
郷ひろみの「お嫁サンバ」、松田聖子の「青い珊瑚礁」「夏の扉」、おかあさんといっしょの「きつねのコンピューター」、“亜伊林”という名義で永井真理子の「ミラクル・ガール(アニメ「YAWARA!」のテーマ)」などを作詞。
カタカナの名前が記憶にあり名前だけは知っていた、鈴木キサブロー氏は作曲家。1953年生まれ、県立弘前南高校卒。
H2Oの「想い出がいっぱい」、中森明菜の「DESIRE -情熱-」などを作曲。
僕は知らない歌だが、TUBEのデビュー曲「ベストセラー・サマー」は作詞:三浦徳子、作曲:鈴木キサブローで、この曲も弘前コンビ(編曲は武部聡志・鈴木キサブロー)。
こうした内容は、弘前のご当地検定「津軽ひろさき検定」にも出題されているようなので、受験される方は要チェック!?
2010年12月25日、梶原一騎の漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗る人物から、群馬県中央児童相談所に10個のランドセルが届けられた。これが報道されると、全国各地の児童養護施設などに、伊達直人や他の架空の人物を名乗る匿名の寄付(主にランドセル)が相次いだもの。(中にはもらった方で扱いに困ってしまう単なる“押し付け”みたいなのもあった。個人的にはせっかく寄付するのなら、堂々と名乗り、先方の要望や意向を聞いてから行うべきだと思う)
僕はそもそも「タイガーマスク」という作品名しか知らず、内容はもちろん漫画なのか特撮物かさえ知らなくてピンと来なかった。
最初の漫画連載は1968年、テレビアニメは1969年に始まっている。この記事は、アニメの主題歌についてのお話です。
アニメのオープニング曲「行け!タイガーマスク」は聞いたことがあったけど、エンディング曲は「みなし児のバラード」という歌だったそうだ。
どちらも作詞:木谷梨男、作曲・編曲:菊池俊輔、唄:新田洋・スクールメイツ
3月12日の朝日新聞「be(土曜版)」(地震翌日だったが、事前に準備されていたらしく折り込まれた)の「うたの旅人」によれば、この曲は青森県弘前市にとても縁がある作品と言えることがわかった。
作詞者、作曲者とも、弘前出身の人なのだという。
作曲の菊池俊輔氏が弘前出身なのは知っていた。
1931年生まれで、1961年作曲家デビュー。2006年に東奥日報社「第59回東奥賞」を受賞している。
以前も触れたが、「ドラえもん」など昭和50年代以降の藤子アニメの多く、「Dr.スランプ アラレちゃん」、「仮面ライダー」シリーズ、「スチュワーデス物語」などなど数多くのアニメやドラマの音楽を手がけて(主題歌や作中BGMの作曲または編曲)いる。
タイガーマスクの曲、とりわけエンディングは菊池氏の作品にしては物悲しい雰囲気だけど、オープニングの方は同じく菊池氏の「暴れん坊将軍のテーマ」にどことなく似ている気もする。
一方、作詞した木谷梨男氏のことはまったく知らなかったが、弘前出身であることを新聞記事で知った。
「この2曲だけの即席作詞家だったのが「木谷梨男(りお)」さんだった。」
「作詞家「木谷梨男」とは、アニメ「タイガーマスク」を製作した東映動画(現・東映アニメーション)の企画者(プロデューサー)斎藤侑(たすく)さん(77)のペンネームだった。
筆名といっても、公のメディアに載ったのは青森県弘前市出身の斎藤さんが高校3年生時、東奥日報の懸賞小説に入選したとき以来だという。」
とのこと。「作詞家「木谷梨男」とは、アニメ「タイガーマスク」を製作した東映動画(現・東映アニメーション)の企画者(プロデューサー)斎藤侑(たすく)さん(77)のペンネームだった。
筆名といっても、公のメディアに載ったのは青森県弘前市出身の斎藤さんが高校3年生時、東奥日報の懸賞小説に入選したとき以来だという。」
菊池俊輔氏が79歳なので、2つ違いだ。
なお、今回の朝日新聞では、菊池氏が弘前出身であることには触れていなかった。したがって弘前出身者コンビの作品であることはこの記事からは伝わらない。
ちなみに、1月14日付東奥日報のコラム「天地人」は「木谷梨男作詞、菊池俊輔作曲、ともに弘前市生まれの二人が作った歌」として言及している。(だから青森県在住の皆さんはご存知だったかもしれません)
ご当地ソングとか市民歌・校歌ならともかく、そうでない歌で、同じ街の出身者が作詞と作曲をする(そしてその歌が全国的に広く認知される)のはとても珍しいことではないだろうか。
※菊池俊輔作曲の校歌の話。
【2021年5月14日追記】菊池俊輔氏は、2021年4月24日に89歳で亡くなった。ドラえもんなどを代表作として、各マスコミが取り上げた。弘前市などで菊池氏の功績を称える動き(表彰とか博物館などでの記念展示とか)が出るだろうか。今後に期待。
ほかにも弘前市出身で著名な歌を作詞・作曲した人がいる。以下にお2人を挙げてみる。
※作品名は、個人的に「おっ!」と思ったものです。他の作品はWikipedia等でご覧ください。
三浦徳子氏は作詞家(生年は不明だが兄の三浦雅士氏が1946年生まれ)。
郷ひろみの「お嫁サンバ」、松田聖子の「青い珊瑚礁」「夏の扉」、おかあさんといっしょの「きつねのコンピューター」、“亜伊林”という名義で永井真理子の「ミラクル・ガール(アニメ「YAWARA!」のテーマ)」などを作詞。
カタカナの名前が記憶にあり名前だけは知っていた、鈴木キサブロー氏は作曲家。1953年生まれ、県立弘前南高校卒。
H2Oの「想い出がいっぱい」、中森明菜の「DESIRE -情熱-」などを作曲。
僕は知らない歌だが、TUBEのデビュー曲「ベストセラー・サマー」は作詞:三浦徳子、作曲:鈴木キサブローで、この曲も弘前コンビ(編曲は武部聡志・鈴木キサブロー)。
こうした内容は、弘前のご当地検定「津軽ひろさき検定」にも出題されているようなので、受験される方は要チェック!?