麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

『満州~』の海老名は雨の中…

2008年06月23日 | 東演
あいにくの雨は、満州で星になった子供たちの涙雨か?

 けれども。悪天候にも関わらず客席は9割が埋まる盛況でした。
 その中に、南保の低く通る朗読の声が響いた…。

 関東大震災での日本人の悪行に対する復讐だと、朝鮮人から竹槍を向けられた、満州の日本人難民。その中で健気に自分の命を差し出そうとした孤児の勇気ある行動を描いた「けんちゃん」。
 最初の朗読で早くも会場にはすすり泣きが……。

 その後に甘利真美さんのソプラノ独唱が3曲。
 今回、南保が朗読した作品の著者・増田昭一さんのインタビューまでが第一部。

 20分の休憩を挟んだ第二部では『一杯のラーメン』『金のひしゃく』の二編を、南保は朗読しました。
 間にドボルザークの『母が教え給いし歌』、フォーレの『ピエ・イエズス』、グノーの『アヴェ・マリア』と甘利さんの高く澄んだ歌声を挟んで語りました。

 前者は・・・親友のため厳寒の中、自分の靴下とラーメンを取り合える少年と、彼への返礼として命の尽きる覚悟の中、毛布等を彼の枕元に置いて全裸で天に召されるという壮絶な友情憚。
 後者は・・・難民収容所に炊き出しに来てくれるおじさんに金の柄杓を贈りたいけれど、命の灯が持たないので「どうぞ星空の七つ星を僕たちからの贈り物と思って」と満州の地で星となった四人の子供たち。

 同じプログラムが8月19日(火)13:30にも横浜みなとみらい小ホールにて。

 忘れてはいけないこと、語り継がなければいけないこと・・・
 沢山ありますネ。
 奇しくも今日は、沖縄慰霊の日でもある。


 


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