先日、相互フォロワー登録している方のブログを拝見していて、ふっと思い出した詩が有る。
島崎藤村の詩、「初恋」だ。
せっかく思い出させていただいても、何日かすると、何を思い出したかも、思い出せなくなる老脳、また思い出せなくなる前に、ブログ・カテゴリー「川柳・俳句・詩」に、書き留め置くことにする。
島崎藤村の詩、「初恋」、記憶は曖昧になっているが、確か、高校生の頃に出会った詩のような気がする。
にも拘わらず、おぼろげながらも、八十路過ぎて未だにほぼ口ずさめるから、不思議なことだと思う。七五調で、初恋の甘酢っぱさ、初々しさを描いた詩「初恋」、
北陸の山村で、初(うぶ)で多感だった頃に心を打たれ、脳裏に焼きついてしまったのだろう。
今更になってネットで調べてみると、「初恋」は、1897年(明治30年)に刊行された、島崎藤村の処女詩集「若菜集」に収められた詩51編の中の一つだった。これまで意識したことも無かったが、「林檎(りんご)」、「初めし」が、3回も使われていて、この詩のキーワードになっている。
「初恋」 島崎 藤村
まだあげ初めし前髪の
林檎(りんご)のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛(はなぐし)の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅(うすくれない)の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃(さかずき)を
君が情(なさけ)に酌(く)みしかな
林檎畠(りんごばたけ)の樹(こ)の下に
おのづからなる細道は
誰(た)がふみそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
島崎藤村の「初恋」には、数多の作曲家が曲を付けているそうで、
その一つ、若松甲・作曲、舟木一夫・唄 の「初恋」を YouTubeから共有させていただいた。
コメントいただき有難うございます。
朝から舟木さんの歌が聴けて嬉しいです
静かないい曲ですよねー。
ありがとうございました。