古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

セブンティーン     鶴岡 卓哉

2020-10-30 11:20:22 | ポエム

雷雨にうたれたボクの血走った目玉

 

避雷針のような感覚のボクの魂

 

舌の先に浮かぶヘーゼルナッツの粒

 

音の中に隠されたキーワードに踊るボクのまつ毛

 

最近、ボクの心臓は打つたびに死を呼び込む

 

あの頃のようなボクのステップが雨の中に浮かぶ

 

多分、明日は来ない、という確信……ボクにはわかる

 

硬くなるこんにゃく状のボクの血液の跡

 

海に行く、と言い残して、公園で死んだ、ボクの友人

 

ただ冷たいものが飲みたかったセブンティーン

 

色濃く残る虹の跡にボクの思想を描く

 

壊れたICチップにボクの文字が投射

 

打ち寄せる波頭にコインのようなキラキラ

 

ボクは沈みがちな頭でボーっとして

 

ボクは狂ってしまった……と呟いた

 

それから二十年ボクは彷徨し続け

 

トランキライザーでラリった頭で

 

君に手紙を書くんだ……

 

愛している、と……

 

 

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