文春文庫 2001年
オリンピックは退屈だと、言い切る春樹氏。たしかに
オリンピックは退屈である。そこに、この本の挑戦が
あるのだと思う。その退屈をどこまでおもしろくみせ
るか。やはり、そこには感動があり、永遠性みたいな
ものがあると、春樹氏は教えてくれる。輝きや、迸り
の中にある青春の熱血。
ワラビーは時として、毒ヘビに丸のみにされると書いて
ある。我々は現実に、生活に、丸のみにされ、消化され
てしまう。その喘ぎこそスポーツであり、芸術なのだ。
資本主義の餌食になったオリンピック。カネ的なしがらみ
の中で、一番おカネとは遠いべきものであるはずのスポー
ツはいつしか、メディアと言う皿の上に乗った、ごちそうに
なっていく。
オリンピックかあ……ボクもあんまり興味ないかなあ……けど、
この本に影響されて走って、膝壊しましたけどね、ぐわし…
…合掌。