古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

シドニー2 ワラビー熱血篇   村上春樹

2020-10-20 10:57:14 | 本の紹介

文春文庫      2001年

 

オリンピックは退屈だと、言い切る春樹氏。たしかに

 

オリンピックは退屈である。そこに、この本の挑戦が

 

あるのだと思う。その退屈をどこまでおもしろくみせ

 

るか。やはり、そこには感動があり、永遠性みたいな

 

ものがあると、春樹氏は教えてくれる。輝きや、迸り

 

の中にある青春の熱血。

 

ワラビーは時として、毒ヘビに丸のみにされると書いて

 

ある。我々は現実に、生活に、丸のみにされ、消化され

 

てしまう。その喘ぎこそスポーツであり、芸術なのだ。

 

資本主義の餌食になったオリンピック。カネ的なしがらみ

 

の中で、一番おカネとは遠いべきものであるはずのスポー

 

ツはいつしか、メディアと言う皿の上に乗った、ごちそうに

 

なっていく。

 

オリンピックかあ……ボクもあんまり興味ないかなあ……けど、

 

この本に影響されて走って、膝壊しましたけどね、ぐわし…

 

…合掌。

コメント
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