文藝春秋 平成12年
町田氏はパンキストだから、思想とか現実は
クソなんだろう。この小説は反リアリスティック
であり、反思想的だ。だから、あまり知的ではない。
美ともかけはなれているし、イメージの飛躍という
より、文章の破壊だ。ボクには文章の意味はよく分
かったが、一度目に読んだときは、えっ、ムリかも、
という感じだった。
脳をどうこうというのも、一見、理性的なことを狙って
いるのかな、と思うが、内容を読む限り、荒唐無稽だ。
じゃあ、小説であったら、なんでも書いていいのか、
といわれると、そうだ、なんでもいいのだ、というしか
ないじゃあないか。
だから、きれぎれは、これでいい、ということになる。
なにせパンクなのだから、 ぶっ飛んだ世界にはらほ
ろひれはれしようではないか!……合掌。