講談社文庫 1989年
どこかに誰か何者かに拉致られて、収容されている
男の辿る運命。
それぞれ深いSFチックな研究家が拉致られていて、
私はねじの研究家らしい。
デレ山と名付けた看守が、体をでれでれとさせて、
見回っている。クソを食わされ、私もデレ山と同じ
ようにぶくぶくと太ってしまうのだ。
おふくろとも会うが、これは幻覚なのか。
ねじをなんとかこじ開け、外にでて、この収容所で
行われていることを告発しなければならない。
SFチックな用語と椎名語とも言える、独特な言葉遣い
で描く、収容所短篇。
(読了日 2023年1・8(日)2:55)