古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

鶴岡たか ヒロシマねこ 原画展

2024-09-19 04:16:50 | ギャラリー

2024年9・20(金)~10・20(日)まで

 

鶴岡たかによる絵本・ヒロシマねこの原画展を古民家

 

ギャラリーうした&古本カフェで行います。

 

この絵本はいろいろな雑草で描かれており、そのテク

 

ニックには目を見張るものがある。この絵を描くのに、

 

50年の歳月がかかったと、本人も言っており、その

 

歳月の重みと言葉のないところが、ひしひしと心に

 

響いて来る。

 

2018年に死んだ、僕が飼っていた、とび丸が主人

 

公で、ヒロシマのいろいろな場所に行き、自分という

 

ものを刻み付け、刻印し、確認して、主人の元へ挨拶に

 

行き、魂が帰って来て、生まれ変わる、という物語だ。

 

広島の人なら、ああ、ここか、と分かるかもしれない。

 

勿論、分かる場所もあるだろうが、分からないだろうな

 

あ、という場所もある。

 

場所というものは、人にとって、どういうものなのか、

 

ということも、訴えかける。鶴岡たかにとって、広島と

 

はどういうところなのか、ということが、伝わって来る

 

だろう。

 

平和への問いでもあり、平和ってどういうことなのだろう、

 

と改めて考えてみるのもいいかもしれない。

 

原画は絵本とは違って、やはり、すごくいい。リアルに

 

雑草で描かれたということが分かるし、筆の息づき方も

 

違う。やはり、一度、原画で見てみる、というのも

 

体験として、貴重なものなのかもしれない。

 

美味しい飲み物をご用意して、お待ちしております。

 

どうぞ、ご観覧にいらして下さい。

 

 

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うまい話  結城昌治

2024-09-19 04:01:00 | 本の紹介

「奇妙な味の小説」所収。

 

金持ちの老婆を殺して、金をせしめようという

 

話に、これで悪事も最後にしようという代吉と

 

兵馬という男は乗った。渋木という男の案だが、

 

そんなに殺してしまうのだし、うまい話でもな

 

いと思うのだが、えてして、犯罪者というのは、

 

馬鹿が多いらしい。大体、馬鹿じゃなきゃ、犯罪

 

なんてしない。それに、殺した金で政治家になる

 

だのと本気で考えるほどの馬鹿だ。

 

きっと、今どき、この奇妙な味の小説を読もうという

 

人もいないだろう。だから、言ってしまうと、渋木

 

が人間のレバーを食ったことがあるか? と問う。

 

実に人間のレバーはうまそうだ。そうだ、この代吉

 

と兵馬も、この老婆と渋木はグルで、レバーになって

 

喰われちまうらしいのだ、怖ぇー、怖いわあ。

 

(読了日 2024年 8・26(月)22:20)

                 (鶴岡 卓哉)

 

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