古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

木   幸田文

2024-09-11 06:15:04 | 本の紹介

新潮文庫   平成4年

 

幸田氏の手によるこの木というエッセイは絶筆と

 

いうことである。随分、品のある文章だな、と暑

 

さにお脳をやられつつ読んでいて思った。

 

倒木が一列になって、樹が生えて来る、というのを

 

信じ、見に行ったり、ある棟梁から、木は二度生きる

 

伐られてから製品になってまた生きる、と教えられ

 

ホントに死んだ木を見せてやる、と言われたりする。

 

老大木を見に行って、歩けなくなり、負ぶって、見に

 

行ったりしている。かなり廻りに迷惑をかけているよ

 

うだ。そういうのが平気な質らしいね。

 

このエッセイ集は1971年1月号えぞ松の更新から

 

1984年6月号ポプラまで、文氏の作家人生全般に

 

渡って書かれたものを集めているという。このポプラ

 

というのが絶筆ということらしい。

 

(読了日 2024年8・22(木)23:44)

               (鶴岡 卓哉)


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