文春文庫 1992年
ぼくは林氏のエッセイ、イギリスはおいしい2から
はいった読者なので、先生と呼ばれていて、しかも、
書誌学の権威だったなどとはつゆともしらない初心な
読者、いや、無知な読者のひとりだった。
本書の読み物として、ひとつ、ラウンドアバウトという
イギリスの交通ルールを紹介している点に注目してみる
とよいだろう。それは、信号を用いない交差点で、イギ
リス人の英知が詰まっているものだ。それと、パブリックフッ
トパスと云う遊歩道のことを書いておられる。
日本にも歩道があるが、そういうのとは全然違うんだ、と氏は
おっしゃるが、根本的にどこが違うのかは愚かな私めには
到底分かりっこないのでした。後半には、書誌学者として
の面も見せ、徒然草など古文を紹介しているが、ぼくは
ほんとに古文とか、よう分からんので、尻をまくって、逃げ
出したくなったが、熟読してしまった。知的欲求を満足さ
せてくれる一冊にまた出会えて頗る幸甚だった。
(読了日 2024年11・21(木)9:25)
(鶴岡 卓哉)
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