古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

黄色い日日  梅崎春生

2024-12-04 05:05:30 | 小説の紹介

新潮文庫 「桜島・日の果て」所収。

 

昭和二十四年

 

黄色い日日の黄色とは黄疸(おうだん)である。

 

最近では聞かなくなった気がする病名だが、戦後の

 

ころには多かったようだ。

 

蜆(しじみ)が効くようで、ここでも蜆が登場する。

 

知り合いにそそのかされてか、強盗して、その顛末の

 

処理する様、闘鶏の話など、すべてが病んでいる。

 

それは栄養不良からくる病なのか。人々に正常とは

 

ほど遠いものを感じる。ときに、それは悪であったり、

 

それに類する事柄なのだろう。

 

人々は混乱し、憔悴し、辟易している。

 

まったく、人として生きるのが困難な社会でひとは

 

ひととして生きて行くことの模索をしている。

 

梅崎氏を読んで思ったのは、最近の作家の文章力のなさ、

 

単純さ故のアホらしさだろう。まるでバカが書いたようで

 

あると思われても仕方のないことなのかもしれない。

 

でも、我々は我々で、それでも取り敢えずは頑張っては

 

いるのですよ、春生様。  

 

(読了日 2024年11・21(木)0:47)

                (鶴岡 卓哉)

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 海辺の光景 安岡章太郎 | トップ | ホルムヘッドの謎 林望 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

小説の紹介」カテゴリの最新記事