新潮文庫 平成二十二年
漫画家である著者のものを持たない生活
の在り様を淡々と描いたエッセイ。
部屋にはレンガにテープを巻いたものが
ひとつ転がっているだけ。
ボールペンも使うとインクが減る分削って
いくというヘンタイぶり。けど、ここまで
いくと、潔くって、気持ちがいい。
ぼくは、この文章もムダがなくって、シンプル
な文章に、ちょっと、と思ったが、読むと
くせになり、断捨離男のIZMと云うか哲学も
気になり、ほぼ一気読みだった。
最近ではこんなに夢中になった本はあんまり
ないかな。
バイクのフェンダーまで捨てちゃって、雨
の日にびしゃびしゃになったらしい。
ぼくも人と比すると、物を持たない方だとは
思うが、部屋にはけっこう小物が溢れていて、
CDとか、その方が安心するタイプみたいね。
今度、この本を読んで、いろいろ捨てるのも
アリかもな、と思ったりしているのでした。
(読了日 2024年11月7日(木)22:05)
(鶴岡 卓哉)
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