映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

イタリア的、恋愛マニュアル

2008年12月05日 | 映画(あ行)
イタリア的、恋愛マニュアル [DVD]

Happinet(SB)(D)

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恋愛とは・・・滑稽で、不可解で、危険なもの。

                 * * * * * * * *

恋愛に関する4つのショートストーリーがコミカルに描かれています。

めぐり逢って
ジュリアに一目ぼれしたトンマーゾ。
ちょっとくらいの「お断り」にめげず、アタックあるのみ!
ドジなトンマーゾ・・・って、日本人はこの名前で、くすっと笑っちゃいますね。

すれ違って
倦怠期の夫婦。
熱い思いで結ばれたはずなのに。
この亭主のだらしない食事の仕方はどうなのよ・・・。
いつからこんな風になっちゃったんでしょ・・・。

よそ見して
婦人警官オルネッラが夫の浮気を目撃。
反発して家出。
憧れのニュースキャスターと接近するけれど・・・。

棄てられて
妻に家出されたゴッフレード。
何で、出ていっちゃったんだ。
愛しているから戻ってきて・・・。
思いもむなしく・・・。
この妻に家出された男、最高です。
おかしくってせつなくって、やがて、ほんわか。
いい年して・・・だけど、こういうのもありでしょという感じ。

この4話が通常の恋愛と結婚のたどるパターンそのものなんですね。
また、これらは互いに無関係ではなくて、
リレー形式といいますか、
一つの話の終りに出てきた人物が、次の主人公というしゃれたつくりになっているのもいいですね。
第一話のトンマーゾ君が後のほうの話にちらりと顔を出します。
どこに出てくるか、お楽しみ。

夫婦喧嘩は犬も食わないとか、恋は盲目とか言いますね。
はたから見ると滑稽なんだけれども、本人たちには大問題。
そんな風に、ちょっとはたからの視点で、
恋愛模様をシニカルにみているんですね。
でも、どれも共感をもてて
なんだかハッピーな気持ちになっちゃいます。

2005年/イタリア/118分
監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ
出演:ジャスミン・トリンカ、シルヴィオ・ムッチーノ、マルゲリータ・ブイ、セルジョ・ルビーニ