映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ジュラシック・ワールド

2015年08月16日 | 映画(さ行)
22年の歳月を感じながら



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ジュラシック・パークから始まるシリーズ4作目。
一作目は22年前、前作Ⅲ以来14年ぶり、
満を持しての4作目という感じですね。


その一作目を見た時は、CGによる恐竜の群れの光景があまりにも素晴らしくて、
感極まって涙までこぼしたことを覚えているのですが、
思えばそれ以来CGの技術は加速度的に進歩してきました。
今やどんなCGを見てもあたり前に思えてしまうというのが
逆に残念な気がするくらいです。



さて本作、そのジュラシック・パークの事故後、
同じ島で新たにオープンしたジュラシック・ワールドが舞台です。
恐竜の遺伝子から実物の恐竜を作り出すばかりではなく、
遺伝子操作により、さらに凶暴な恐竜、インドミナス・レックスを作り出しています。
しかし、その巨大かつ凶暴な恐竜が檻から逃げ出し、園内に大パニックが起こります。
主な登場人物は、スタッフのクレア(ブライス・ダラス・ハワード)、
飼育係のオーウェン(クリス・プラット)
そしてクレアの甥っ子で遊びに来ていたグレイ(タイ・シンプキンス)と
ザック(ニック・ロビンソン)の兄弟。



一作目の印象的なジュラシック・パークのメインの施設が
今や崩れ落ちる寸前の廃墟のようになっていて出てきたりするのが、
実際の22年の年月を感じさせてなかなか興味深い。
球体の乗り物ジャイロスフィアも、面白そうですね。



恐竜を生物兵器として利用できないかと画策する軍人まで登場するのがまた、手が込んでいますが、
実のところ恐竜相手なら遠慮無くミサイルも使えるわけですし、
あれだけの恐竜の餌代とか調教の手間を考えたら、
どうも実効性があるとは思えないんですけどね・・・。
ロボットを兵器化するほうがまだ現実性がありそう・・・。
が、しかし、ドサクサに紛れてこの新型恐竜のDNAが持ちだされてしまったわけで、
きっとこの続編が遠からずできるはず・・・。
次にはニューヨークかロサンゼルスあたりに恐竜が出現するかな?
「進撃のインドミナス・レックス」なんつって。



さて、次々に襲ってくる危機一発で、深く考えているヒマがなかったのですが、
後で思い返してみると色々と突っ込みたくなる部分はあります。
後でじゃなくて、リアルタイムで「ウソ!」と思ったのは、
弟がマッチを持っていたというシーン。
今どきマッチを持ち歩く少年がいますか?
キャンプに来たのならまだわかりますが・・・。
間違ってライターを持っていることはあってもマッチはないでしょ・・・。
また、兄ちゃんの方も、オンナノコを追っかけることしか興味なさそうなのに、
意外にも弟思いだった・・・と、
まあ、それくらいまでならありそうですが、
なぜこいつがトラックを修理できるのか?
(バッテリーが上がっちゃって無理だろうと思えるのですが・・・)
それから一回のデートで破綻したというクレアとオーウェンなのですが
あまりの異常事態に錯乱したためか
いきなりのオーウェンのキスによってラブラブに。
あまりにも安直だなあ・・・
ということで恐竜シーンはまあ楽しめましたが
ストーリーは結構いいか加減だと思います。



でもまあ、面白いからいいか!!と納得できてしまうところが凄い。


「ジュラシック・ワールド」
2015年/アメリカ/125分
監督:コリン・トレボロウ
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ビンセント・ドノフリオ、タイ・シンプキンス、ニック・ロビンソン

恐竜の怖さ★★★★☆
満足度★★★.5