ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

今年は?バカ受け、認知症コント

2024-11-03 08:09:13 | 菜の花座
もう、さっぱりお任せだ、町主催の認知症サポート講座で演じるコント。
菜の花座のシニアチーム、さっさと配役決めて、ちゃっちか台本手直してして、じゃんじゃか稽古重ねて、公演につぐ公演、これがまた大当たりだって。

そうかぁ、もう演出だぞぉ、なんてしゃしゃり出ない方がうけるってことなんだ、頼もしくも喜ばしい、反面、ちょっと寂しかったりして。

でも、台本は俺書いたんだから、って、だからしゃしゃり出るなって。

今回はアイディアの勝利だったかもな。怪人20面相とコナン、ならぬコンナの対決、ええーっ?怪人20面相なんて子どもたち知ってるか?

心配無用!黒マントに仮面、これで十分小学生の興味惹きつけられるんだよ、狙い的中。



コナンっぽい少女もなかなか決まってる。さらに、


恒例!本物お巡りさんも出るしね。

このコントを町の小中学校すべてで上演する。

なんか、シニア役者たち、菜の花座の本番舞台より生き生きしてるんじゃね?

今日はこのコント引っ提げて、町芸術文化祭に颯爽と登場だ。こちらの打ち合わせも、準備も、リハーサルもすべて自分たちでさっさと済ませてくれた。
ただ問題は、大人、中でも高齢者が中心の観客に受けていれてもらえるかどうか?

それはともかく、頼もしい!そういうこった、お任せすればみんな頑張るし、出来るようになる、ってことなんだ。

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今回も、ダンス有りで!

2024-10-29 17:40:03 | 菜の花座
なんだとぉ、またやるのかよ、下手なダンス。
懲りないねぇ、菜の花座。

やるともさ、もう、こうなったら、菜の花座はダンスでエンディング、とことんこだわるぜ。
お客さんだって承知の上さ、って、仕方ねぇなぁ見といてやるかってお目こぼしに与ってるだけだろうけど、いいのいいの、それだって、売り物だぁ!って言い切っちまえばいいのさ。

ただし、今回は劇中のダンスはなし、さすがに題材が重すぎて、ごめんネタバレになるからひけらかしもできない、踊ってる場合じゃないよ、ってことだが、芝居が終われば、こっちのもの、おっと、失礼、カーテンコールはダンスで締めだ。

曲目は?どうしよう、ばらしちまうか。物語とは直接に関係しないから、教えてしまおう。あっ、全然無関係、ってわけでもない、見る人が見れば選曲の意図はわかるかも。

ビヨンセの『フリーダム』!うわっ、なんちゅう曲を踊るのよ、ってご心配はごもっとも。ユーチューブ動画、水を張った舞台での踊りを見れば、だれだって惹かれるけど、踊る?っとなりゃ引くよ。

ビヨンセがカマラ・ハリスに与えた曲、って言えば、なんとなくこの曲を選んだ理由は直感できるんじゃないの。

とは言っても、団員の半数がシニアって菜の花座で、この勇ましい曲はどうよ?って不安はあった。でも、振り付けもメンバーの一人が付けてくけたし、
稽古日には開始から30分は若手は仕事で遅れるから、ダンスの稽古はシニアメンバーだけ、何度もしつこく繰り返せば、なんとかなるんじゃないか。

そのダンスレッスン見てて、あぁ、ダンスはやっぱり必要だ!って痛感したのさ。これ、シニアたちの若返り体操、あえて100歳体操とは言わない、認知症予防に効果抜群だって気づいた。



連日踊りの稽古続けることで、体も脳も老化をくい止めることができるに違いないって確信したね。

そんな自分たちの都合で見せるのかよ、下手なダンス!って怒られそうだが、この先長く菜の花座を楽しんでいただくために、ご協力お願い!ってことでご容赦を。

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予備知識なし、で台本読む

2024-09-04 09:36:35 | 菜の花座
菜の花座11月公演の台本『蒼き森の館』仕上がったぜぇ。



今回は、きぱっと1カ月、書き方にかかりきったからな、ラスト数日は余裕で何度も見直しできた。上手い具合にラストのアイディアが浮かんだってことも大きい。

印刷した台本、劇団に持ち込んで全員で綴じ方して、いよいよ、最初の台本読みだ。今回は今まで違った趣向で読んでみようぜ。

事前の注釈やら、予備知識の挿入は一切しない。すべては台本に書かれた内容から、各自が読みながらストーリーやらキャラなりを見つけて行く。
ただ一つ、同じ名前の登場人物が二人いて、その二役の表記についてのみ確認した。
なかなかの高度知的作業だな。

なんでこんな不親切な導入で始めるか、って言ったら、そりゃ、メンバー一人一人が台本を読み切る力をつけてほしいからなのさ。
あらかじめ説明されていなくても、素の台本から極力多くのものをつかみ取る訓練だ。指示され教えられ、何度もセリフ読みのダメだしを受けつつ作品を理解して行く、それも大切なんだが、それって、待ちの姿勢になっちまうんだよな。
もっと意欲的に作品やセリフを自分のものにして欲しいのさ。各自が主体的に読みこめば、当然、作品の理解は深まり、さらに高い水準にまで仕上げて行けるわけだ。

理由はもう一つ、そろそろ演出できる人材を育てておかなきゃならんってこと。目星をつけていた団員、結婚・出産・退団、お決まりのコースをたどって、で残念、いや、おめでとう。
演劇経験がやや乏しい残ったメンバーから育ってもらうとなると、もっともっと意欲的に台本を読んで欲しいのさ。
舞台をたくさん見るってことも大事なことだが、演出は台本からイメージ立ち上げる力がないと無理だからね、そのためにもまっさらの台本をどんどん読んで、台本から舞台を想像できるようになって欲しいわけさ。

そんな思惑あっての事前レクチャーなしの台本読み、口出ししたいのをぐっと我慢の2時間だった、が、1か所だけ!この作品の決め手のシーン、村人多数が館の女主人に駐留軍相手の慰安婦になることを強いるシーン、この最重要の場面だけは、あまりに理解が不十分で、男たちの陰湿さとかうしろめたさとかが不足をしていたので、背景や作品中の位置などをくどく説明してしまった。

そう、ここが、一番の決め手で、このシーンを観客に突き刺せなければ、この作品、女たちの軽やかな反撃物語になってしまう。つまり、いつもの菜の花座、代り映えせずの舞台になっちまうってことなのさ。
この先も何度もダメ出しを繰り返す予感十分だな。

メンバーたちも、以前とは違って、それぞれ役柄やセリフを理解しようと努力してることがよく伝わってきた。その意味では、まずは試み、成功だったかな。

でも、やっぱり、こちらの要求水準には達していないんだよなぁ。

まっ、当然のことだけど、ここから大量かつ矢継ぎ早のダメだしを重ねに重ねて、舞台が作者の意図を表現するものになって行くってことだ。

持ち時間は3が月弱!どこまで仕上げられるかなぁ。勝負だぜ!
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重いテーマをエンタメに!いいのか?菜の花座公演『蒼い森の館』

2024-08-31 08:55:55 | 菜の花座
菜の花座11月公演タイトルは『蒼い森の館』、珍しく捻りなしの直球勝負だな。

※フリーイラストお借りしました。

台本締め切りは月末、いよいよラストシーンに差し掛かってるから、なんとか予告通りに稽古が始められるだろう。まるまる1カ月、溜まりにたまる積読の壁に囲まれながら、ひたすら、書き続けて来た、ってほど集中してたわけじゃないけどな。
薪割りもあるし、秋野菜の種蒔き苗植え、イノシシ対策ってのもあったし。

台本完成を前にして、今さらながら躊躇ってる。

あまりに重いテーマをエンタメ風に仕上げていいのか?って悩みだ。

敗戦直後の満州、ソ連軍の急襲を前に、一人の女性をいけにえに選んだ開拓団の話しだ。集団の女たちを守るため一人ソ連兵の性の相手を強いられた女性は、帰国後も村の中で厭われ避けられ続けた。

実にやり切れない、辛い話題だ。

いろんな問題が詰まってる、戦争と性暴力、男の横暴さ、弱者を犠牲にすることを厭わない村社会の卑劣さ、一度押された負の烙印が独り歩きするいやらしさ、部外者に対する差別意識・・・、うーん、考えるだけで、辛い。

なのに、選んでしまった。この事実、テレビのドキュメンタリーでも取り上げられた、を知ってしまってからずっと、いつかは面と向かわねばと思って来た。

で、書き始めてはみたが、俺が書いてもいいものなのか?男が書けるものなのか?事実の重さに匹敵する言葉を提示できるのか?こんなやり切れない事件を舞台で取り上げてもいいのか?しかも、軽さが売りの菜の花座で?ずっとためらいは引きずったままだ。

掲げたテーマはしっかりと届けつつ、芝居の楽しさも同時に味わってもらうなんて可能なんだろうか。

舞台は日本の山村に移した。村はずれの深い森に孤立して建つ館、そこに住まう旧華族の娘たちが、進駐軍上級将校相手の性奴隷として、村人たちの標的にされ、いけにえとして差し出されたことにした。

ただし、話は、開発バブル華やかな35年後を中心に展開する。森の奥の古い洋館、それに目を付けパワースポットとしてリゾート開発を目論む不動産会社、抵抗するかつて犠牲を強いられた女たち。
物語を複雑に多様にすることで、事実のあまりの重さを軽減することを狙った。幽霊なども登場し、コミカルなシーンも付け加えた。
面白くなった、たしかに。が、

いいのかこれで?犠牲になった女たちの悲痛な体験を軽くあしらうことになってしまったんじゃないのか?
様々なテーマにも触れた、が、ただ上っ面をさらりとなぞっただけになってはいないか?

いくらかでも明るい希望を提示して終わる菜の花座のいつもの展開でいいのか?軽すぎないか?

悩みはずっとそばに寄り添ったままだ。最期の自死に至る少女の思いを書き連ねつつ、きっと、稽古を通し、終演に至るまで、この鬱屈は続くことだろう。
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認知症コント、今年も新作!

2024-08-19 09:05:41 | 菜の花座
菜の花座11月公演の台本書き、なんとかスタートしたけど、思惑が次々裏切られて、ただ今漂流中!どこにたどり着くことやら。

集中したいところなんだよなぁ、せっかく人物も立ち上がり勝手に動き始めてるから。でも、お約束のコント台本、締め切りは盆明け、よっしゃ、2日で書くぞ!

町の健康福祉課に頼まれて、もう7年くらいになるかなぁ、認知症サポート講座の一部、コントで知ろう認知症を演じ続けてる。劇団のシニアメンバーが中心だけど、よくやるよ(褒めてる)、町内の小中高、すべてに出前公演してる。

これまで4本くらい新作コントを提供して来たんだが、今年は新しく書下ろしをお願い、って、望む方は簡単よね。書く方の身にもなってくれよ、なぁんて、ケチな不平は言わない、って言ってるけど。

これまでの4本書くたびに何かしら参考本読んで勉強してきてるんで、認知症のおおよそは掴んでる。が、取りあえず『マンガでわかる!認知症の人が見ている世界』川端智著をさらさらと読み返して、あとはアイディア勝負。
子どもたちが10数分飽きずに見て、関心持ってもらえるような笑いと仕掛けを考える。これ思い付けば、あとは気楽なもんさ。



今回閃いたアイディアは、少年探偵コナンに登場願うってやつ。盗作ご容赦!名前の順入れ替えるんら勘弁ね、認知症お助け探偵コンナが登場、認知症の人たちの不可解な行動を謎解きして、理解を深めてもらおうって仕組みにした。

幾つかの代表的症状をコントで紹介、そこに探偵コンナが颯爽と現れて子どもたちに説明をする。これなら、担当者の味気ない説明より子どもたちの興味を引くだろ。探偵の気取ったセリフとか衣装とか、動きとかでも、関心を惹きつけられるっことさ。

短いショートコント4本構成だが、本日は暑中大サービスでそのうちの1本を公開してしまおう。
 第1話「ドロボウだっ!」



            居間、茶箪笥とテーブルと椅子2脚。
            息子が新聞を読んでいる。
            バアチャン、テーブルの上とか椅子の下とか一生懸命探し物をしている。
婆➀     ないっ。うーん、ここにもないっ。どこにやった?   
            茶箪笥の引き出しも一つ一つ開け、中の茶碗や皿も取り出して探す。
婆➀     あんた知らんか?
息子     なに?
婆➀     だから、その、おらの大切な、
息子     なんだ、メロンパンか?
婆➀     違う。
息子     アンパンか?
婆➀     違う。
息子     ドーナツか?
婆➀     違う。
息子     まんじゅうか?
婆➀     違う、なして甘いもんばっか。
息子     ほなら、煎餅か?
婆➀     おらの探し物は丸いものって決まってだんか!
息子     ほな、なんだ?
婆➀     お前が一番欲しがるもんだべ。
息子     金だっ!
婆➀     やっぱりだ。ズバリ的中。
息子     何がやっぱりなんだや?
婆➀     お前が隠したんだ。
            と、息子の身体検査を始める。
息子     止めろ、止めろ、隠してなんぞしてねぇ。
婆➀     いんや、お前が隠したんだ、うんにゃ、盗んだんだ!
息子     俺を泥棒扱いすんなか!
婆➀     どこだ、盗んでどこさ隠した?
息子     盗んでねぇ、勘違いだ。
            婆➀、息子の襟元を締めあげて、激しく迫る。
            と、コナンの服装をしたお助け探偵、華々しく登場。
コンナ    待った、待った、待ったぁぁぁ!認知症のもめごと、お悩みなんでもお任せ即座に解決。助けて欲しけりゃ、いつでもどこでも誰にでも、「まっこっち来んな!」で登場、お助け探偵コンナただ今参上!
コンナ    どうした婆っちゃ。
婆➀     この悪たれ息子がおらの金盗んだんだ。
息子     盗んでなんかねえって。
婆➀     いんや、盗んだんだ。どこ探してもねえもの。
息子     最初からねえんだろ、金なんて。
婆➀     なんだとぉ、おらを耄碌ババア扱いすんなか!
息子     だって、耄碌してっぺよ。
            と、もみ合うふたりの間に割って入り、
コンナ    よしっ、推理してみよう!婆っちゃ、その金、最後に見たのはどこだ?
婆➀     この茶箪笥の引き出しの中に入れてあったこで。
コンナ    ところが、今見て見たらない、そういうことだね?
婆➀     ほだ、このバカ息子が、
コンナ    見つけるとまずいと思ったので、別の場所に移した、が、その場所を忘れてしまった。
婆➀     そんなこと、
コンナ    コンナことよくあるんだ。息子さんが探しそうにない所、そこなら安全だ、それは普段誰も覗かないところ。つまり、
            と、コンナ、茶箪笥の裏から封筒に入った財布を見つけ出す。
コンナ    ここに隠して忘れてたってことだ、なっ、婆っちゃ。
            婆➀、財布の中身を確認して、
婆➀     まっ、そういうことかもな。おい、バカ息子、よく注意しろ、年寄りは忘れやすいんだ。
息子     いい加減にしろ!
コンナ    まぁまぁ、年寄りの物忘れは仕事みたいなもの、優しく見守ってあげようぜ。「また、コンナ!」って呼んでくれ。
            と、颯爽と去るコンナ、財布を大事そうに隠す婆、ちょっかいだす息子。
                   了
と、まぁ、こんな感じ。盆明け早々の稽古に届けて、あとは出演者で知恵出し合って仕上げてもらう。

菜の花座本番公演の合い間を縫うように依頼日が入っていて、体も頭もやり繰り大変だが、シニアたち、自分たちのも一つのライフワークとして頑張ってくれてる。


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