ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

お役に立ちます、ダンスの教え!:50(歳)を過ぎたら板(舞台)地獄⑤

2007-04-14 23:09:24 | 演劇

 いよいよ始まった、演劇学校。まずはストレッチ。そして、ダンス。これが良かった。2年間休まず続けられたのも、ダンスが毎回あったからかもしれない。以前から、踊れぬくせにやたら好きだったんだ。ステップは、いつまでたってもデタラメ、自分流!覚えられない、動けない。でも、身体はリズムに乗って気持ちいい。勝手なステップ、気ままな振り付け。気持ちだけは、一流ダンサーだった。

 置農演劇部で、とこんとんダンスにこだわっているのも、この時の経験が大きい。上手に踊れるにこしたことはない、が、下手だっていいんだよ、ダンスってものは。音楽を身体で楽しむことなんだから。きっと、音楽の始まりってそんなもんじゃなかったのかな。リズムがあって、それに心を揺さぶられ、自然と身体がついて行く。リズムや音と一体化していく、幸福感、陶酔感。踊り終わった後の心地よい疲労と満足感。

 踊るってことが、どんなに楽しいことか、今日もつくづく感じた。僕のことじゅない。スタッフの部員達の話し。新入生勧誘行事として、この2月に舞台に掛けたダンス&コント『さがしものはなんですか?』を急遽上演することにした。相も変わらぬ突然の思いつきだ。2ヶ月前、たった一度舞台に乗せただけのものを、わずかに1時間半、3回の稽古で上演しちまおう、ていうんだから、無茶苦茶な顧問だ。ええーっ!おぼえてな~い!できっこな~い!どうしよう!・・・騒いだのは一時、いざ、始めてみれぱ、みんなノリにのって結構、仕上がってしまった。それも、二人も代役だってのに。ほんと!凄い!驚異の高校生パワー!!(こんだけの集中力を勉強でも発揮してくれれば、なんて、野暮は言わない。)

 舞台の最初と最後のダンス、今回は、スタッフも踊ることにした。なんせ、教室内のステージだから、スタッフの仕事なんてない。で、彼らは、このダンス今日が始めて。どっちかって言うと、踊るのが苦手な子たちだから、嫌がるのかなって思ったら、どうしてどうして、もう、嬉々として踊っていた。そして、自主トレまでやって、さっさとフリも覚えてしまったんだ。う~ん、これまたお見事。

 彼らのダンス、お世辞にだって、上手いとは言えない。でも、踊りたいって気持ちは満ちあふれていた。これが大事なことなんだよな。少しばかりフリ間違えたって、リズムから外れてたって、格好が様になっていなくたって、どうでもいいんだ。踊りたいから踊る。リズムに身体預けたいから踊る。踊ることが心地よいから、踊る。踊ってる姿見て欲しいから、踊る。それを誰もけなさない。誰も揶揄しない。気持ちよくみんなで踊る。

 つい一昔前までは、どこでも、こうだったんじゃないかな。ほら、盆踊りとか。それが、いつしか、下手だと恥ずかしがるようになってしまった。下手だと踊りの輪に加わらないようになってしまった。もったいない話しだ。これは、間違いなく、人間の退化だね。文明が進み、、本能の豊かさが縮こまってしまった。 

 あーあ、やっぱり書いてしまった!昨日、今日、久しぶりに部員達と踊ってきたからね。台本書きと新学期の忙しさに追われて、一緒に活動できない日々が続いていたんだ。走って、ストレッチして、そして、ダンス。一昨日までの肩こり、いったいどこにいったんだ。でも、太ももはそろそろ、ううっ、張ってきてるぞ!

 で、強引に演劇学校に戻ろう。ダンスをプログラムに組み込んだ佐藤修三先生の慧眼に改めて、拍手を送ろうと思う。ダンスが、身体を作るのにどれだけ効果的か、ダンスが、演技に必要なリズム感を養うのに、どれだけ役に立つか、ダンスが、人の心をどれだけ和らげ解き放つか、演劇学校の教えは、今、僕の中で確実に生きている。って、なんかとってつけたようじゃないか。いいのか、これで終わって?

コメント
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