ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

演劇は、友達の輪!

2007-04-27 23:07:49 | 教育

 部活動を通して友達ができる!当たり前だろ、って?違うんだよ、部の中の話しじゃないんだ。他校の生徒と友達になるってことなんだよ。これって、珍しくないか?運動部じゃあ、他校生は敵だしね、文化部なら、う~ん、付き合いなんて、最初からない。ところが、演劇部は、ちょっと、様子が違うんだ。

 昨日、隣町の高畠高校の演劇部員11名が、合同練習にやってきた。正式には演劇愛好会なんだけど、とっても熱心だ。三年生が中心で、今年新入生を獲得できないと、廃部の危機!にあったんだけど、頑張ったよね、4人も新入部員がいた。去年に続き、二回目の合同練習だ。

 実は、昨日、PTAの総会、クラス懇談会で、とっても、他校生を迎えられる状況になかったんだけど、あえて、あえて、来てもらった。だってね、わざわざ来てくれるって有り難いことだし、二つの学校の演劇部員が稽古を通して交流できるって素晴らしいことだって感じたからなんだ。

 合同練習は、主に、置農の練習メニューをざっとおさらいしてもらうことしかできなかった。ストレッチ、ダンス、発声、歌唱。そして、最後に定期公演の本読みの様子を見てもらった。定期公演は横内謙介作『愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸』だ。シェークスピアばりの王様あり、リアルな演技ありと、高校演劇中心の高畠高校の部員には、きっと新鮮に映ったことだろう。2時間という時間が、あっという間に過ぎてしまった。

 そして、別れの時。玄関で、思いがけない光景が広がった。向かい会った二つの演劇部部員同士で、2週間後両部員が参加する、県高校演劇合同講習会での、分科会ごとのエール交換が始まったのだ。ジャズダンスに参加します、よろしく御願いします。演技応用の分科会で~す、照明です、殺陣です、衣装班です、・・・全員が、それぞれの分科会を紹介し、東根市での再会と講習会での協力を誓い合ったのだった。

 さて、高校演劇の効用だ。確かに、他校生は、競争相手なんだ。地区大会を勝ち上がるためには、勝たねばならない。あっちが行けば、こっちは涙だ。県大会に行く行かないは、運動部同様、すっごく大きな問題だ。県大会に行けない苦しさを、去年とことん感じたからね。それは、ほんと、よーく、わかる。

 でもね、でもだ。そればっかりじゃないんだよ、演劇部って!!究極は、演技だから。行き着く先は舞台だから。所詮、比べものになんかならないものなんだ。だいたい、演劇に勝ち負けつけるって、どういうこと?吹奏楽みたいに課題曲あるわけじゃないんだから。やってる芝居は千差万別。言ってみれば、演歌とジャズとロックで競い合うみたいなものなんだよ。これでどうやって勝敗つけるって言うの?ここんところが、部員同士、わかってるからね、仲がいいんだよ、演劇部は。お互い、定期公演なんか見に行き合うしね。

 それと、県内すべての演劇部の集まる機会が、結構あるってこともとってもいいことだ。講習会、リーダー研修会、それに県大会。こういった貴重な時間を共有しあって、お互い親交を深めていくんだ。職業高校と進学校。海辺の学校と山ん中の学校。いろんな学校のいろんな生徒達が、演劇を共通の言葉として、語り合い、理解し合い、友達になっていく。もし、演劇部に入らなかったら、あり得なかった、この新しい交流が、次々に友達の輪を広げていくのだ。

 まさしく、演劇は、友達の輪!!なんだよなぁ。東根の講習会、ほんと、楽しみだ!

 

コメント (5)
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