ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

鯨 エマさん に会った!

2007-05-14 15:27:40 | 演劇

 さて、山形県高校演劇講習会終了後、鬱々と帰路に就いたって書いた(妬けるぜ!高校生!!)けど、ほんと言うとまんざらでもなかったんだ。良いこと二つあったからね。

 その一つ、鯨エマさんに出会えたこと。

 講師として初参加の彼女、東京の役者さんで、演出家で、脚本家で、プロデューサーで、映画監督で、・・・まだまだ続くんだけど、詳しくは彼女のホームページをhttp://kujira-enter.sakura.ne.jp/参照!!あっ、そうそう、講習会の感想もアップされてるから、講習会参加者は必ずチェックだ。こんなにいろんなこと目一杯やってる人だなんて、ホームページを見るまでちっとも知らなかった。僕が興味は持ったのは、彼女がシニアの劇団を指導してるということだったんだ。そうそう、そうだよ、僕も、ただ今計画中だからね、来年春の旗揚げを目指して。

 で、彼女のシニア劇団『かんじゅく座』のことを根掘り葉掘り聞いてしまった。現在団員が20名ほどいることとか、女性が圧倒的に多いこととか、60歳から72歳までいるってこととか、50歳台の希望者もいるってこととか、旗揚げ公演はもの凄く盛り上がったって話しとか、公演は120名定員の小ホールだったこととか、応募者は多かったげと、週二回の稽古と聞いて諦めた人も少なくなかったこととか、なるほど、なるほど、わかるわかるって首を振りながら聞いていた。だって、風邪で声出ないからね。ボディランゲージしかないでしょ。

 朝日新聞に取り上げられたら、問い合わせが殺到したって話し、ふ~ん、やっぱり朝日かぁ!って何故か、納得。そう言えば、僕がフレンドリープラザの演劇学校に入るきっかけになったのも朝日の記事だった。発行部数だけの問題じゃないんだよ。どんな人が読んでるか、読者の質っていうか、層っていうか。あっ、山新さんごめんなさい!こまめな取材と丁寧な記事、いつもとっても助かってます。と、ことのついでに御礼を。

 で、彼女が一番しみじみと言っていたのは、お年寄りって凄いってことだった。上手いとか下手とか、そんな次元を越えて長年生きてきた存在感、これには圧倒されるって言っていた。それはそうだよな。樹木に年輪があるように、人間にだって、積み重なった厚みってもんがあるんだ。それをしっかり伝えることができれば、このシニアの演劇活動ってのは、これから大きな可能性をはらんだ分野だと思うって、これも彼女が言った言葉だった気がする。

 旗揚げ公演の演目は、劇団員たちの人生の重みがもろに伝わってくる好舞台だったようだ。裁判員制度にかり出され、夫婦間の殺人事件を裁くことになった人々の意見のぶつかり合いが見せ場だったと言っていた、かな?この辺り、周りの喧噪にさえぎられ聞き書きに自信なし。でも、裁判員制度といい、夫婦間の殺人といい、とても時流をつかんだ見事な設定だと思う。あっ、そう言えば、彼女の劇団の次回公演も、葬式に金がかかることを気に病ん青年が、自分の葬儀について遺言書を書きかけで死んでしまって、残された者達は右往左往・・・って話しだとか。これも、時勢をちくりと突いてるね。

 と、まあ、こういう素晴らしい人と出会えたことと、も一つ、顧問と講師の懇親会の会場で、チンドン屋デビューのこともセンセーショナルに報告してしまったからね、僕の目立ちたがり精神もしっかりカバーできたってことで、結構、気持ちよく帰ることができたんだ。ついでに言うと、チンドン御用『菜の花商会』、中心メンバー3人はすべて置農演劇部顧問だってことも、改めて、書いておこう。

コメント (2)
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