ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

おいおい、要らねえゾ、敬老羊羹!

2021-09-20 19:25:53 | 暮らし

 稲刈り機動かしなから農道歩いてたら、向こうから自動車。はいはい、どうぞ、避けますから。さっさと通過しろい!

 ありゃりゃ止まったぜ。ああ、区長の奥さん、「敬老の日の届け物、お家の方に渡しておきますから」って、はぁぁぁ?誰の?あぁ、公民館長だから、ご相伴、ってことかい。

 稲刈りし終えて、戻ってみたら、なんと、お祝いの羊羹、タオル、その他とともに敬老会の式次第、って言っても今年も中止なんだが。

 おっとぉぉぉぉ!なんと俺の名前があんじゃないか!地域敬老者の末席、つまり75歳、敬老者!

 むむむっ!なんと後期高齢者、敬老慰労対象者だってよ。

 まっ、まぁな、確かにな、数え年からすりゃその通りなんだが、心の準備って奴ができてないんだぜ。だいち、田んぼ無農薬でばんばん作ってて、お年寄り、ってないだろう。刈った稲束、担いで走り回ってるのに、お爺ちゃん長生きしてよ、って。おい、そこらの若い衆より動けるぜ。まっ、怠け癖はついてきてるけどな。

 あぁ、車にも落ち葉マークつけなきゃならんのか。

 人間、50歳を過ぎたら、あとはその人次第!60前でもよぼよぼもいれば、70過ぎてもバリバリいる。勝手に高齢者、敬老者って括るんじゃねえ!

 なんて、啖呵切ったものの、世の中の見方は、年相応ってことだ。あんまり、自分に自信持ち過ぎると、池袋暴走事件の上級国民みたいになっちまうしなぁ。ここはやっぱり、おとなしく、ありがたく羊羹頂戴しとくとするか。

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大したもんだぜ、廃品回収の兄ちゃん、姉ちゃん!

2021-09-19 17:42:11 | 世の中へ

 今どき農村で流行るもの?それは廃品回収のトラックだ。

 まず、週に1回は回ってくる。狙いは古くなった農機具類。農業から手を引いた家も多いし、新型機械導入して、使っていた機具が不要になって眠ってるって家も少なくないから。結構、どの家でも、小屋の隅や家の近くに野ざらしになってる鉄製品多いんだよ。歩行式の田植え機とか稲刈り機、あるいは故障した草刈り機やら乗らなくなったバイクや自転車、なんやかや持て余してるもの多いんだ。

 それを引き取るってって回って来る若い衆たち、ほとんどは中国人。夫婦、あるいはペアでやって来る。ゆっくりとトラックを流しつつ、田畑に人影を見つければ、すぐに下りてきて、流暢とは言い難い日本語で、「要らないもの、あるか?何でも引き取るよ」と声を掛けて来る。

 声かけの営業は女の仕事で、力仕事は男、ほとんどこの役割分担で間違いない。で、ほぼすべて女性が人当たりもいいし、愛嬌振りまいて感じがよい。だから、その役割分担はしごく妥当だ

 何度も回って来ると言っても、同じペアとは限らない。と言うより、ほぼ別の二人組のことが多い。ざっと頭に浮かべても、女性一人の軽トラってのも含めて5組はいる。あんまりにも頻繁に来るから、我が家の廃品候補はすべて供出済みだ。

 今回回って来た二人も初めてここいらを回っていると言う。そう言えば記憶にない顔だなぁ。すげなく追い返すのも可哀そうなので、錆び付いた鳥小屋の金網とか穴の開いたホーロー容器、こんなもんでもいいか?と聞いたら、なんだって持っていくとさらに物欲しげに小屋の周囲を物色する様子。今日の成果が思い通りに行かないのだろう。

 そうか、だったら、水路脇に半ば以上土に埋もれたポンプの鉄塊があるけど、持ってく?

 トラック案内して田んぼの水口へ。重いし埋没してるから、手作業じゃ無理だけど、幸いユニック車だから、引っこ抜けるよな。

 運転席から下りて来た兄ちゃん、迷うことなく鉄塊に手を掛け、エイッとばかりに引きずり出した。すんげぇぇぇ!怪力ぃぃぃ!

 これならちょっとは金になるかな?いやぁ二束三文たろぜ。でも嫌な顔一つせず荷台に放り上げて、また、よろしくお願いしまぁぁぁす!って走り去って行った。

 いやぁ、大したもんだぜ、いや力持ちってことじゃない。見ず知らずの国に来て、それもこんなど田舎で、古トラック1台引っ張って不用品集めて稼いでるってことさ。言葉だって、必要な単語以上はしゃべれないようなんだ。兄ちゃんの方なんて、さっぱり通じないんじゃないか?なんか感心して、こっちも暖かい気持ちになるよ。日本人の廃品回収だったら、金出さないと持って行ってくれないようなガラクタまで持って行ってくれるんだ、あり難い話しだよ。

 で、ふっと思うんだが、こんだけの自立心、度胸、見返りの少なさでも働く勤勉さ、ここいらの、いや、都会ならなおさら、若い奴らにあるかなぁ。まっ、中国がどんどん追いつけ追い越せで発展して行くのも当然だよな。

 兄ちゃん、姉ちゃん、事故起こさず元気で頑張れよな!

 

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『戦争は女の顔をしていない』柔な気分じゃ読めないぜ!

2021-09-18 10:50:08 | 本と雑誌

 NHK「100分で名著」で教えてもらった。『戦争は女の顔をしていない』、女は反戦とか、女は家庭とか、女は非暴力、なんて、ありきたりの女性観を期待しちゃダメだぜ。これ読むにゃ相当の覚悟が必要だ。女とか、戦争とか、に対するこれまでの認識がぶっ飛ばされる。

 もちろん、医者や看護婦、衛生兵もたくさんいた。でも、

 女も銃を取る。高射砲を撃つ。戦車にも戦闘機にも爆撃機にも乗る。狙撃兵として敵を狙い撃つ。地雷の処理に地を這う。それも二十歳前後のうら若い女性たち、時には16歳、17歳の少女が、戦場を駆けた。強制されたわけでも動員されたわけでもない。自ら志願し、徴兵事務所に出向き、拒絶されれば軍の指揮者に直訴し、ついには無理やり軍隊の移動に潜り込んで、戦った。パルチザンの一員として銃を片手に森に潜んだ。その数、100万人!

 こんな戦いがあったんだ。こんな女たちがいたんだ。彼女たちの交戦意欲は凄まじい。家族を殺され、祖国を蹂躙されたことへの憤怒が彼女たちを駆り立てた。村が、街が、戦場になる。虐殺につぐ惨殺、男たちが一人もいなくなった地域も少なくなかった。

 女たちが銃を取り、爆弾を抱え、戦車や戦闘機に乗り込む、そんな戦いは、日本では沖縄戦を除けばなかった。暮らしの場がそのまま戦場になることも、沖縄と空襲と原爆を除けばなかった。日本人の戦争のイメージで独ソ戦、ヨーロッパ戦線を、つまり、戦争を、知った気になってはならい。民家の戸をけ破り機関銃を乱射する、見せしめに村人を一網打尽に処刑する、勢力を盛り返したソ連兵もまた、暴虐の限りを尽くした。ドイツ国内で強姦された女性、100万、ベルリンだけでも10万は下らない。ただし、この数字は大木毅『独ソ戦』で得た。

 女についても、戦争についても、まるで知らなかった相貌をこの本は与えてくれる。

 ただ、戦闘の合間に、野の花を摘み、下着を手縫いし、月経に思い悩み、そして恋をする。やはり、戦争は女の顔をしていない!

 女たちを差別することなく同志として共に戦った男たち、それはソ連だからこそ可能だったという事実はもっと考えなければならない。と、同時に帰還した女性兵士たちを待ち受けていたのが、銃後の女たちからの激しい非難と差別だったことも忘れてはならない。

 女も戦争も、生半可の思い入れをはるかに超えたところにある。

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突っ走れ!菜の花座

2021-09-17 14:43:33 | 菜の花座

 町施設の貸し出し停止、やっとこさ解除!と思ったら、町内にクラスター発生でまたまた延期、こりゃダメだ、11月公演はさらに延期、決定だな。すぐに稽古再開したとしても2か月ちょいしか余裕がないんだぜ。この先コロナ自粛がいつまで続くかわからんしな。潔く諦めて次の台本の下調べに入るか。

 えっ、緊急事態は2日延長で終わり?だって、まだ新規感染者出続けてるぜ、いいのか?

 どういう判断なのか、何か圧力があったのか、知らない。多分、全国的に減少傾向がはっきりしてきたから大丈夫、って考えたんだろうな。まっ、理由なんてどうでもいい。稽古場も使っていいって言うなら、さっそく稽古再開だ。

 短い、間違いなく時間不足だ。でも、無理に無理を重ねれば公演できないわけでもない。延期して、また半年無為に過ごすわけにゃいかんだろう。まるまる1年半、活動を停止するなんて、そんなぁ!可能性があるなら、そこに向けて精いっぱい賭けてみようぜ。

 正直言って、気分としてはほぼ落ち込み状態、だらだら生活に慣れ切ってしまっていた。2か月で仕上げることの大変さを思えば、簡単に、よしっ舞台仕上げるぞ!と前を向きにくいところがあった。

 でもなぁ、演出が消極的だったら、成るものも成らない。手に入るものも入らない。まずは腹を括ろうぜ!

 11月公演は実現する!目一杯突っ走って舞台の幕を上げる!

 再開第1日目、ダンスの準備をして待っててくれた団員達。いいや、カーテンコールのダンスは保留する。まず芝居を仕上げよう。さっそく椅子テーブルを並べて本読みから。厳しく緊張感を持って進めた。ダメだしに次ぐダメだし、言い直しの連続、しつこく役者を追い詰める。必死で切り抜けようともがく役者たち。

 ただし、どこまでもセリフの一つ一つにこだわっているわけにもいかない。納得行かずとも、目をつぶったりして、先を急ぐ。ともかく、それなりの役作りを終えて、立ち稽古に入ることだ。

 中断してあったチラシ・ポスターの発注も大急ぎ再スタート。もちろん、日時を変えて。

 もう、後には戻れない。観客にはたくさん見てもらいたいが、入りの心配なんて二の次三の次だ。まずは公演を実施する。舞台に立つ、それが何より大切なんだぜ。年に1度、せめてそのくらいは意地でも成し遂げなくっちゃな。

 

 

 

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改築工事再開!

2021-09-16 14:45:23 | 暮らし

 薪作りも積み方も一段落したし、稲刈りも始まっちゃいるが、ぶっ通し続くってわけでもない。畑も種まきほぼ終了で、取り立てて必要な作業と言ったら、まっ、間引きくらいかな。

 よしっ、時間が出来たぜ。旧鶏舎の改築工事にまたかかるぞ。忘れてなんているもんかい、いつだって小屋は目の前にあるし、仕事の段取りについちゃ常に頭の中にある。時間が出来れば、さっそく取っ組むのさ。 

 再開作業の最初の仕事は、筋交いを入れることだ。ほらほら、南に大きく傾いてるからね、このまま放っておけば、間違いなくそのまま倒壊する。すでに南面には支柱を数本立ててつっかえ棒にしてあるが、まだまだ心配だ。建て増した、って言ってもたかが1尺、柱や梁も補強しておきたい。

 使う木材は、すでにほぐした1間四方の部分に使われてたもの、きっちり対角線に筋交いとして組み込める古材などない。仕方ない、短いものでも斜めに入れておけば役に立つだろう。

 構造が完成したら、建て増し部分の屋根作りだ。野地板を打ち付ける。

 資材不足のため、1列おきだ。野地板を押し込んで、釘打ちしたら、いよいよトタン板を乗せる。

 垂木の位置が適当なので、トタン板を固定する傘釘がゆるゆるで不安だが、まぁ、数打っておけば、効くだろう。これまた考えもなしに1尺前に出したから、トタンは1枚で覆えず、2枚必要、ええい、面倒だぜ。

 でも、ここで手抜きすると、強風に煽られればすぐにめくられちまう。トタン2枚を傘釘で打ち抜くのが厄介だったが、無精せずたっぷりと打ち込んだ。

 屋根の傾斜に上がっての作業が辛い。歳とって一番衰えたのが平衡感覚なんだよ。梯子の上とか屋根の上とか、およそ自信がない。へっぴり腰の3点支持、しかも、釘を支える左手が腱鞘炎と来た。屋根、すべて完了の予定だったが、一枚残しで、今日は止めだ。

 稲刈り済ませば、イネの乾き具合を見ての架け替えと脱穀、合間の時間はたっぷりある。のんびりじっくり手を掛けていこうじゃないか。

 

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