ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

稲刈りナイター?!

2021-09-15 15:27:20 | 米つくり

 さぁさ、始まったぜ、稲刈り初日。早いよなぁ、今年。いつもより1週間以上早い。夏前の晴天が効いたな、生育もまずまず、いや、かなりいい。去年のイモチ田になんて比べちゃイネに失礼ってもんだぜ。

 この日程に決めるにはずいぶん悩んだんだ。春先堆肥がどっさり置かれてしまったところと水口近くは、まだまだ青々と青春真っただ中。せめても少し実が入るのを待ってもいいのかも?でも、そこを除けば、十分な実り、刈っておくれよ、って黄色く色づいた稲穂たちが秋波をおくってくる。去年の米はもう完全に底をついちまって、どうにか古古米食べてしのいでいる状態だから、刈れるもんなら刈っちまいたい。

 よしっ、堆肥どっぱり青々イネの部分は残して、残り全部を刈ることにしよう。水口は、ごめん、諦めて一緒に刈ってしまうおう。

 本日ノルマは、ヒトメボレの1反2畝。歳も歳だし、以前のように田んぼを走り回って作業するなんてとても無理、刈って集めて杭たてられれば、御の字、上等、ってまず気を楽に持って始めた。そう、2日続きで晴天の日を慎重に選んでね。

 まっ明日もあるからってのは、やっぱり表向き、出来れば今日中に片を付けてしまいたい。それには稲刈り機=バインダーに機嫌よく動いてもらいたい。2日前から油刺して試運転してじっくり点検整備、修理用具一式も携帯袋に詰めて準備万端整えた。さぁ、順調に刈ってくれよな、って始動開始から20m、あらら、早くも結束の紐が絡まった。

 何よこれ、雁字搦めじゃん。取り出した修理工具をとっかえひっかえ、こんがらがったジュート紐を切り取り抜き出し、悪戦苦闘の20分!ふぅ、どうにかすべて取り去った、よぉし、バンバン行くぜ。今年は雑草が少ないから、刈り取り部ら草が挟まり運転停止、なんてことは少なかったが、結束不良がやたら多い。10束のうち1束くらいは、ばらばらの状態で投げ出されてくる。けちって去年の紐をそのまま使ってるからか?それなら今年買った上等品ならどうだ?

 やっぱり同じだ。どうも紐の送り出し部分のバネがきつくて紐がスムーズに出てこないからみたいだってことには気づいて、そのバネに油刺したり動きを良くしてみたりしたんだが、変化なし。あぁあ、手作業で結わい方だよ。このバカバカしい仕事に時間を取られ、刈って、未結束イネを束ねて、1時過ぎ、なんとか刈り取り作業終了。

 

 杭を立て、その足元の両側に24束、計48束を積んで行く。神さんとIさんはキャリーで運ぶ。こっちは、昔ながらの力仕事、8束ずつまとめて担いで杭の元に。

 まっ、32,3本か?なんて、あまいあまい!さらに杭立てを付けたし付け足し、結局39本になった。ここまでで、4時を回った。まっ、2時間ありゃ楽々掛け終わるさ。

 ここからは神さんと二人、左右に分かれ、ただただ黙々と杭掛け作業に精を出した。終了予定は5時半、遅くても6時。よしっ、今日中で終わらせるぞ。が、疲れた。昼休憩1時間だけで、ここまで8時間。喉はカラカラ、足取り重く、手は春からの腱鞘炎で力入らず、腰を屈めるのも1回1回息を吐きつつ、気合いを入れつつだぜ。ええいっ、明日に先送りでいいんじゃねえか?悪魔の囁きを幾度となく振り払い、続行、続行、ひたすら続けて、当りはもう日が落ちて夕闇から漆黒。あと残り10本。うへぇぇ、配っておいた横棒とそれを杭に結わいつけるマイカー線、どこにあるんだ?地面を手探りで探し回る。

 完全な日没、暗転。家から懐中電灯を持ち出して、作業場所を照らしながらの作業続行。なんとなぁ、ナイター照明だぜ。ここまで行くともはや意地以外の何物でもない。いや、ある。明日はのんびりしたいの一念だ。

 最後の1本、掛け終わった!と思ったら、杭が傾ぎだした。あ、倒れる!ヤバイ!二人がかりで斜めから支えの杭を入れて、どうにか、転倒を防止した。頼む、このまんま次の架け替えまで持ってくれよ。そんな杭が他にも数本。もう、いい、今日は終わり。6時45分!完了。薄闇の中での作業はこれまでも何度もあったが、完全ナイターは初めてだ。稲刈り機械を運転して帰るとするか。

 あっ、うわっ!畔超えられない!車輪が勝手な方向に向かう。ああっ、ダメっ、ダメ!先端部分のガイド金具が土にめり込みひん曲がったっ!もう、せっかく、ナイターまでして頑張ったのにぃぃぃ! 

 

コメント
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