ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

この際、安倍ちゃんのコロナ対応を振り返っておこう。

2021-09-25 13:45:37 | 世の中へ

 やかましいねぇ、総裁選。テレビも新聞もこれでもかとばかりおっ被さって来る、投票権ないんだぜ、4人で言いたい放題、どうせいちゅうのよ。あんだけ露出させるなら、野党の党首も一緒に討論に参加させなきゃ不公平ってもんだぜ。すぐに衆議院選挙なんだから。まったく、平気で選挙運動に手を貸してんだから、マスコミの連中の頭の中覗いてみたいよ。

 候補とかの四人、それぞれにツッコミどころ満載のようだが、裏で不穏な、いや不快な動きしてるのが安倍ちゃまだ。懲りないというか、わきまえないというか、このお方の神経の図太さにゃまいるね。今に始まったことじゃないけどさ。アベノミクス、実態は経済成長もなし、売りの失業率低下てのも、実は非正規低賃金労働に追いやっただけ、結局格差拡大だけが成果だった。このところデータも出てきてるしね。

 ”危機の政治家”安倍ちゃん、コロナに対して何したか?思い出すなぁ!深く音無しで潜航してたと思ったら、突如浮上して、全国一斉休校だっ!って大号令。かと思えば、星野源に勝手にすり寄ったりもした。が、なんってたって忘れられないのは、あの、アベノマスク!!だぜぇぇぇ。秀逸にして滑稽、日本中に嘲笑あるいは苦笑、はたまた爆笑を提供した画期的政策だった。日本の歴史に永遠に記憶されるのは間違いないな。

 その歴史的怪挙にあやかりたい、末永くともにありたいとの思いと、歴史的真実の証言の一つとして、去年の秋上演した菜の花座一人芝居オムニバス『ディスタンス』の中から、コント『アベノマスク応援隊』を再掲載させていただこう。我ながら味わい深く時代を射抜いた秀作だと思うんだよ。

 

『アベノマスク応援隊』

            「アベノマスクでSTOP!コロナ」と「アベノマスクは愛の心」、2本の幟を左右に立てて、一人の女がアベノマスクを道行く人に配っている。片腕に籠を下げ中はアベノマスクがいっぱい。足元にも段ボール箱があって、その中もアベノマスクであふれている。満面の笑みを浮かべつつ、

応援隊の女 どうぞ。アベノマスクです。

            断られる。

女     無料です。ただで上げちゃいますから。

            無視される。

女     ちょっと、ガン無視ってなにさ!

            と、膨れっ面になるが、また人が来たのでたちまちにこやかさを取り戻し、

女     暖かい愛の心、アベノマスクをどうぞ。

            通行人「効果ないんだろ」と言った。

女     そんなことはありませんですよ。安倍首相の国民への尽きぬ愛が幾重にも織りなされてますから。効果だって、安倍首相ご自身が2カ月間人体実験されて実証済みですから。

            通行人、行ってしまう。また、別の通行人通りかかる。

女     仕事の必須アイテム・アベノマスク。備えて安心、アベノマスク。

            通行人、「虫とかカビとか、不潔じゃない」とか。

女     違います!これは、国内で8億円もの費用かけて550人もの人が検品したマスクですよ。不良品なんてあるわけないじゃないですか。なんたって、無駄な金、いやいや必要な経費たくさんかかってんですから。最初は466億円!ええいっ、負けろい!って260円値引きしてさらに8億円ですから、レアものですよ、これ。今にきっとプレミア付いて、高値になります。

            女、袋から1枚取り出して示す。

女    ほら、ここ、ここ見てください。安倍Loveって刺繍してあるでしょ。特製ですよ、特製。えっ?・・もちろん、私が安倍首相の愛に応える恩返し、相思相愛、心を込めて一枚一枚刺繍しました。

            通行人、気味悪くなって走り去る。

女    ちょっと!何なのよぉ。逃げることはないでしょ。

            警官が通りかかる。

女    あっ、お巡りさん!そのマスク、不織布じゃないの?だめでしょ、アベノマスクしなくっちゃ。あなた、国民の公僕たる警察官なのよ。誰よりも率先してアベノマスクでしょ。

            警官「でも、閣僚や自民党の先生方もしてませんよ」とか。

女    ああ、あれね。そう、閣僚も官僚もはだれもしてない。あれって、ほら、気使ってるのよ。安倍親衛隊って思われないように。安倍首相の周囲じゃ、忖度、おもねりっぽく見えるのは御法度なのよ。だから、内緒でね、閣議決定してるの。アベノマスクは首相特権だ、って。

でもね、下っ端はいいのよ.。下級公務員はいいの。黙ってすなおに言われたり通りすればいいの。公文書改竄しろって言われるよりましでしょ。アベノマスクつけるくらいどうってことないでしょ。忖度しなさいよ。おべっか使いなさいよ。きっと、交番勤務から白バイ隊に抜擢されるわよ、首相の一言で。

           警官、「白バイ乗りたくありません」とか

女    あら、何言ってるの!花形じゃない。オリンピックで先導するのよぉ。オリンピック?できるに決まってるわよ、皆さんがこのマスクさえつければ。アベノマスクは、世界中が注目、ああ、ちょっと待ちなさい。

            警官、付き合っていられないと立ち去る。

女    まったく、もう、欲のないお巡りさん。

            女、客席に気づく。

女    あら、たくさんいらっしゃるじゃない。今、そっちに行きますよぉ。アベノマスク差し上げまぁぁぁす。だめですよ、そんな不織布マスクなんて。

            と、透明の壁にぶち当たる。出口を探りつつ、

女    なんなの、この見えない壁は!誰なの、こんな壁作ったのは?そうか、これなのね、安倍さんと国民との壁は。

                      完

コメント
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