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現代のサマリア人

2009年11月26日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 このごろ、ふと、こんなことを考えました。現代のサマリア人のたとえです。


 あるユダヤ人がイエルサレムからエリコに行く途中、盗賊に襲われて、半死半生で身ぐるみを剥がれ持っているものを奪われた。

 そこを司祭が通ったが、横に避けて通り過ぎた。

 またレビ人が通ったが、横を避けて通り過ぎた。

 最後に、サマリア人がこの半死半生のユダヤ人のそばを通ろうとして、彼に気づき、手を伸ばして助けた。

 ところが、サマリア人は盗賊の犠牲者が一人だけではなく、多くいることに気づき、出来るだけのことをして助けようとした。

 何故、多くの犠牲者がいるのか? 司祭やレビ人たちが、よりよい世界の建設のために、盗賊たちを排斥するのを止め、盗賊たちと対話を始めたからだ。盗賊たちは自分のやり方に自信を持った。盗賊たちの新聞である『悪旗』には、司祭と盗賊とのインタビューも掲載された。金持ちから余分な金を奪って貧しい人々に施すのだ。ユダヤ人はこれからは誰とでも対話をしなければならない。開かれたユダヤ教となるのだ。

 司祭たちに忠誠を尽くす忠誠派のユダヤ人たちは、サマリア人を避難した。サマリア人は違法的だ、司祭たちの許可がない、破門されている、サマリア人は間違っている、司祭たちに忠誠であるならば、本当のユダヤ人ならば、サマリア人から助けを得てはならない!!と。

 このネガティブなキャンペーンのために、多くの犠牲者は命を失い、また多くは盗賊の一味となった。サマリア人は排斥されユダヤ人たちから追放されようとした。


 このたとえを聞いていただきたいと思う方々は、これをお読みではないでしょう。これをお読みの愛する兄弟姉妹の皆様には、私の言わんとすることが、たとえ無しに十分に理解されていることでしょう。

主よ、我らを憐れみ給え!

天主の御母聖マリアよ、我らのために祈り給え!

愛する兄弟姉妹の皆様の上に天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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