4日目はフロリダのオーランドへ向かうためダレス空港へ。心配していたスーツケースの23キロに数百gを残して係員の「パーフェクト!」の声が。件のレトルトカレーは、国内移動での食品はノーチェックだから安心してフロリダに向かいました。
オーランドは、世界最大のアミューズメント・リゾートディズニー・ワールドを控えています。各地から人が集まるその空港で無事に息子と会えるかしらと心配していましたが、米国の空港はおおむね日本ほど混雑はなくすんなり会うことができました。
オーランド空港はさすがにおとぎの国を思わせるような設えがそこここにあって明るい雰囲気です。ワシントンとは10度は違う温度差。オーバーコートを脱いで、ジャケットも不要なくらい。重宝したロングブーツを低めのヒールに履き替えて、今日から身軽ないでたちになりました。
アメリカの家庭を初めて内側から見ました。主婦は内外を問わず、日常の生活がどんなふうに営まれるかにとても興味と好奇心があります。生活スタイルは日本と似ているようなものの、天井が高くてセントラルヒーティングで、部屋ごとの調節はありません。真夜中の無人のリビングも暖房が効いています。ベッドルームごとにバス、トイレ、洗面台があり、さすがに個人を優先する国だと実感。このスペースがあったら、日本だったらもう一部屋…と思ってしまいます。
驚いたのは、ごみ処理。生ゴミも、紙屑も、ペットボトルも瓶も、とにかく何でもゴミ袋に入れてドアの前に置きます。排水口に残ったごみは、ディスポーザーのスイッチを押せば、粉々になって下水に流れます。管理の人がごみ袋の収集に来て、そのあとでどういう処理が行われるかは定かではありませんが、日本の主婦からすれば、恐ろしいくらい節約心とエコの心がなく不安になってしまいます。本人も日本ではごみの分別をしていたので、最初は戸惑ったようです。サラリーマン川柳に『節約と 人には言わず エコと言う』というのがありましたが、この素晴らしい見栄っ張りこそエコの真髄でしょう。
公共の道路も敷地内も道路も土が見えずすべて芝生仕様で、環境抜群清潔さ抜群ですが、夜間のスプリンクラーの分担代が水道代より高くつくということです。敷地内にはスパがあり、トレーニング器械、プール、バーべキュー施設、飲み物コーナーや巨大なテレビの休息室があり、24時間自由に使えるということで、丸一日ここでのびりできなかったのが心残りです。
夜にNBAのバスケット観戦をしました。オーランド・マジック VS ダラス・マベリックス。アメリカはオリンピック開催中にも関わらず放送しているのはNBCくらいで、日本ほど大騒ぎはしていません。むしろ野球とバスケットの放送番組が多かったのが印象的です。
バスケットはくわしくはありませんが、テレビの映像で見るNBAの試合を目の当たりにするとその雰囲気にのまれてしまいます。歌手による国歌斉唱、チアガールやきびきびした動作が美しい海兵隊の閲兵式、チームのマスコット人形がリモコン操作で会場を飛んで回ります。ホームでは、相手チームのフリースローともなれば、2本の風船をたたいてブーイングを起こして妨害します。これも行事のうち、陰湿さはなく楽しいです。やはり国民をあげてのお祭り…という感じでした。
試合が終わり、少し離れた駐車場に向かう時に貨物列車が通っていました。車に乗って走り出していてもまだ列車が続いています。息子が言うにはオレンジを運ぶ貨物で長さが1キロ近くあるのでは・・・。一体機関車を何台使っているのでしょう。踏切は当分下りたままなので迂回して帰りました。全体を見まわしたら壮観でしょう。そんな長ーーーい貨物列車を真昼の明るいところで見たかったものです。