介護施設に入所している母が少し認知症状もでてきており、しきりと家を恋しがります。
92歳までしっかりと独り暮らしをしており、友人知人かつての教え子などが集まってきていた楽しい生活が今も忘れられずに、また独り暮らしをしたいと言い張るのです。家に帰ればその楽しい生活が再現できると錯覚しているのです。
小脳出血、大腿四頭筋部骨折で、入院、リハビリ、入所を繰り返し、常に見守り状態で介護するように指示され、そのためには二人が付き添う必要があるのです。
かくして介護施設のお世話になるようになり、はや2年が過ぎました。月に5,6回は、施設の母を訪問しているのですが、それでは満足できず自宅が恋しいばかりのようです。
自宅の鍵を持ってきてと電話までかけてくるようになり、とにかく一時帰宅をさせて母の心を穏やかにしようと、2泊3日の一時帰宅を計画しました。
静まり返った部屋を掃除し、寝具類を長時間乾燥機にかけて、人が生活できるように清潔さを取り戻すのにストレスがかかります。
昨12月には1泊だけの一時帰宅をしました。その時のアドバイスは常に部屋を21℃に保ち、風邪をひかないように、常に目を離さないように、ということでした。
夜中にも3台のエアコンを稼働させっぱなし、3度のトイレに付きそいます。その都度、施設の介護士さんの大変さを思い感謝の念でいっぱいになります。
今回もちょど寒波が来た時で、寝室は23℃にして、風邪を引くことなくすみました。
一時帰宅3日目。もうセンターには戻りたくないと言い出すのでは・・・と不安でしたが、2泊3日の自宅生活を心から喜んでくれたし、独り暮らしは無理なことも認識できたようだし、パフで顔を軽くおさえ紅をさし、きっちりと帰っていきました。その笑顔を見ただけで、帰宅させてほんとによかったと思いました。でもまた、同じようなことの繰り返しになるかもしれませんが。
心も晴れやかになって帰宅すると、花たちはいっせいに花を咲かせていました。寒波の中にも、後戻りをすることのない春の陽射しを確実に感じとっているのですね~。
こぼれダネのポピー 孫の記念樹、アーモンド
ムスカリ アネモネ
花茎の短いチューリップ 花カイドウ
ブルーベリー シクラメン
西洋サクラソウ と こぼれ種のポピー