兵庫県の加古川に、こんな由緒正しい名刹があることなど、まったく知らなかった。
国宝鶴林寺。
聖徳太子の命により建立されたという。
現在は新西国二十七番目霊場という石柱が建てられており、これまたびっくりしたのだったが多くの観光客の拝観する姿が見られたのであった。
仕事で出張などにでかけると、待ち合わせの時間などを利用して観光地を訪れることがたまにある。
岐阜の中津川を訪れた時は馬篭宿を。
沖縄県那覇市を訪れた時は首里城を。
広島市を訪れた時は広島市民球場を。
東京を訪れた時は浅草を。
という具合だ。
兵庫県加古川市と言えば大阪府民の私にとっては隣町に等しく、ここを仕事で訪れることは珍しくもなんともない、日常的風景なのであった。
たまたま、約束していたお客さんの事務所に早く着きすぎたので時間つぶしの必要が生じた。
最近は喫茶店の姿はあまり見かけなくなってしまい、かといって漫画喫茶やビデオ試写室での時間つぶしは倫理上いかがとも思った。
そんなこんなしていると、国道2号線バイパスから「国宝鶴林寺」の大きな看板が目に留まった。
「国宝」
どんなところなんだ、ということで拝観することに。
拝観料500円。
広大な境内は手入れが行き届いていて落ち着いており加古川というよりも奈良の外れといった趣だ。
本堂はもとより周囲に建設されている太子堂や鐘楼、行者堂など、見どころたくさん。
なんといっても私は入り口の仁王門の仁王さんが力強くて気に入ってしまった。
天気が曇りなのが少々いただけなかったが、30分ほどの散策。
なかなか気分転換になったのであった。
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