日本経済新聞出版社よりリリースされている、
「IKEA 超巨大小売業 正光の秘訣」
を読んでみると、IKEAを「池谷」とか「池屋」という名前の日本企業だと、かつて思っていた私の知識の貧弱さが恥ずかしさを通り越し、感動するに至ったのだった。
それだけ、このIKEAのサクセスストーリーは独特で、ユニークだ。
何が独特でユニークだというのであれば、それはIKEAという会社の企業精神にほかならない。
決して借金はしない。
なぜなら銀行の圧力を受けつけないため。
税金はできるだけ少なく。
なぜなら出て行く金はどんなものであっても抑えなければならないから。
はじめに価格を決める。
なぜなら設計して価格を決めるのは誰にでもできるから。
上場なんてしない。
会社の売上げ高を気にする必要もないし、他人に、いや親族にさえ会社を取られることはなくなるから。
あの巨大に売り場に展開されるIKEA独特の商品の見せ方。
カタログの構成。
広告。
レストラン運営。
などの裏側、が本書を読むことにより鮮やかにイメージされてくるのだ。
それは決して不愉快なモノではなく、ある種の憧れにもにた、
そう例えばMacユーザがアップル社に抱くある種の愛情のようなものがイメージされてくる。
不思議な会社IKEA。
このノンフィクションを読むと、その不思議さが何倍にも膨れ上がり、新たなイメージが現れてくる。
そしてそのイメージと共に、またIKEAのストアを見てみたくなるのだ。
たとえ何も買わなくとも。
~「IKEA 超巨大小売業 成功の秘訣」リュディガー・ユングブルート著 瀬野文教訳 日本経済新聞出版社刊~
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